「Carlos Aguirre」と一致するもの

THE PIANO ERA 2024 Special Program - JJazz.Net MUSIC PROGRAMS

PROGRAM CONCEPT

世界のピアノ音楽の現在と未来に出会う二日間。東京・めぐろパーシモンホール 大ホールにて開催される『 THE PIANO ERA 2024 』の魅力を音楽と共に紹介。ゲストに音楽ジャーナリストの原雅明さんをお迎えし、出演アーティストを深堀りします。

GUEST

原 雅明 / Masaaki Hara 音楽に関する執筆活動の傍ら、レーベルringsのプロデューサーとしてレイ・ハラカミの再発等に携わる。ネットラジオdublab.jp設立に関わり、DJや選曲も手掛ける。早稲田大学非常勤講師。著書『Jazz Thing ジャズという何か』ほか。

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THE PIANO ERA 2024

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DETAILS

《Day1 | 11.23(sat)出演》

[Balmorhea / USA]
2006年にRob LoweとMichael Mullerで結成。バンド名Balmorheaはテキサスの地名から付けられ、 「アンビエント・アメリカーナとコンテンポラリー・クラシックの見事な融合」と評されるように 、500人弱のテキサス西部の豊かな自然と生活から彼らの音楽は大きな影響を受けている。 室内楽とフィールド・レコーディング、カントリーやフォークとアンビエントやドローンが混じり合う 自然主義的な音楽はピアノが常に中心にあり、友人であるニルス・フラームの音楽とも通じ合う世界。 ギターとピアノをインフォーマルでありながら意図的に重ね、「鮮やかな風景や静かな牧歌的な風景を イメージさせる」(NPR)。独特の広々としたミニマリズムは、クラシック音楽の伝統や実験的な アコースティック・フォークとの比較をしながらも、「ゆっくりと燃えるようなアンビエントな アメリカーナの魅力を持つ」(The New Yorker誌)開放的な感覚を掴んでいる。 2021年にドイツ・グラモフォンと契約。最新作はサム・ゲンデルも参加した傑作『Pendant World』。
https://balmorheamusic.com


[Hanakiv / Estonia]
エストニア出身、現在はロンドンを拠点に活動するピアニスト/サウンド・アーティスト/作曲家。 クラシカルで情感溢れる旋律とグランド/アップライト/プリペアド・ピアノやアナログ・シンセを ベースにエレクトロニカの要素を取り入れて構築されたその音楽は、 同郷の偉人アルヴォ・ペルトを始め、ハウシュカ、ティム・ヘッカー、エイフェックス・ツイン、 ビョーク『ヴェスパタイン』らの影響と、故郷エストニアの聖歌や伝統音楽、 美しい海辺や森といった彼女のルーツを反映する唯一無二の音世界。

2023年、Gondwana Recordsからデビューアルバム『Goodbyes』をリリース。 刺激的な大都市と自然豊かな小さな国という対照的な2つの場所を行き来しながら、 電子音響やサウンド・エンジニアリングを学び身につけた録音手法を駆使した音響と 美しいメロディーと電子音がエモーショナルに融合する唯一無二の音世界を創りあげた。
https://hanakiv.com


[Marihiko Hara feat. Miu Sakamoto / Japan]
【原 摩利彦】
京都大学教育学部卒業。同大学大学院教育学研究科修士課程中退。 静けさの中の強さを軸にピアノを中心とした室内楽やフィールドレコーディング、 電子音を用いた音響作品を制作する。2020年にアルバム『PASSION』をリリースし、 その後2021年に『ALL PEOPLE IS NICE』をデジタルリリース。 アーティストグループ「ダムタイプ」へ参加。野田秀樹作・演出の舞台『正三角関係』 『兎、波を走る』『フェイクスピア』『Q』等、ダミアン・ジャレx名和晃平のダンス作品 『VESSEL』、森山未來x中野信子xエラ・ホチルドの舞台作品『Formula』、田中泯x名和晃平の舞台作品『彼岸より』、彫刻家名和晃平のインスタレーション作品、 JUNYA WATANABE COMME des GARÇONSのショー音楽、 東京2020オリンピック開会式追悼パート(森山未來出演)、映画『流浪の月』(監督:李相日 出演:広瀬すず・松坂桃李)、映画『ロストケア』(監督:前田哲 出演:松山ケンイチ・長澤まさみ)、 NHKドラマ『幸運なひと』(出演:生田斗真・多部未華子)、NHKドラマ『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』(出演:草なぎ剛)、 NHK『日曜美術館』新テーマソング(坂本美雨と共作)、Apple Japan や Netflix のCM など 多岐にわたって音楽を手がけている。 2024年9月に世界遺産を舞台としたコンサート「音舞台」にて音楽監督を務め、出演も予定している。 令和3年度京都府文化賞奨励賞受賞。Marihiko Hara&Polar M として 2023 年フジロック・フェスティバルへ出演。
https://www.marihikohara.com

【坂本美雨】
1980年、音楽一家に生まれ、東京とNYで育つ。
1997年、「Ryuichi Sakamoto feat. Sister M」名義で歌手デビュー。音楽活動に加え、 ラジオテレビ司会、ナレーション、執筆、演劇など表現の幅を広げている。 2011年よりTOKYOFM/JFN系全国ネット『坂本美雨のディアフレンズ』のパーソナリティを担当。 2024年4月よりNHK Eテレ「日曜美術館」司会に就任。 愛猫家として知られ、著書に「ネコの吸い方」がある。自身のSNSでも愛猫"サバ美"や娘との暮らしを 綴っている。
2021年、アルバム「birds fly」をリリース。「東京2020パラリンピック」開会式で パラ楽団のボーカルとして「いきる | LIVE」を歌唱。2022年、活動25周年を迎え、記念シングル 「かぞくのうた」、娘との日々を綴ったエッセイ「ただ、一緒に生きている」(光文社)を上梓。 2023年12月に韓国(ソウル)でワンマンライブを開催した。 最新作はEP『あなたがだれのこどもであろうと』 。
https://www.miuskmt.com


《Day2 | 11.24(sun)出演》

[Carlos Aguirre / Argentina]
現代アルゼンチン音楽を代表する孤高の存在にして生ける伝説。 ネオ・フォルクローレ・シーンの精神的な支柱として、厚い信頼と幅広い支持を得る コンポーザー/ピアニスト/シンガーそして詩人。 1965年、アルゼンチンのエントレ・リオス州の小さな村、セギーに生まれ、同州の州都パラナの郊外、 パラナ河のほとりに住み、大自然のなかで創作活動を続ける。 「カルロス・アギーレ・グルーポ」名義での作品は、一つひとつ手描きの水彩画を封入するなど 強い美意識とこだわりを感じさせ、もはや音楽を超えたアート作品の域に達している。 日本でも一部の音楽ファンから熱烈な支持を得ていたが、CDがほとんど輸入されず、 インターネット等で得られる彼についての情報も乏しかったため、知る人ぞ知る伝説的な存在だった。 2010年夏、初来日を果たし全ての公演がソールドアウトとなるなどその人気に一気に火がついた。 今回ソロ名義のツアーとしては、実に7年振りの来日。 彼の音楽に込められているのは、自身の住むエントレ・リオス州だけでなく、 アルゼンチンそして南米全体で進む環境破壊への憂慮、そして先住民族(インディオ)が 汎南米的に残した文化的・音楽的な遺産を背景にした、自身の故郷に伝わる伝統音楽を残し、 継承したいという思い、そして「音楽は人と人をつなぐもの」という彼の信念から発せられる、 深い愛のメッセージ。美しい旋律と滋味深い歌声が聴衆をやさしく包み込むステージ。


[Büşra Kayıkçı / Türkiye]
ピアニスト・建築家。イスタンブール生まれ。9歳からピアノ、バレエ、美術を学び、 大学でインテリア建築と環境デザインを学ぶ。「建築を学んだことでアートに対する新しい視点が 得られた」というカイクチャは、ジョン・ケージやマイケル・ナイマンらの影響を受け 2019年頃から音楽創作活動を本格化させる。シングル「Doğum(トルコ語で「誕生」)」を 自主リリースし、続いてスケッチを描くように作られた9曲のミニマルなピアノソロ曲を集めた アルバム「Eskizler(トルコ語で「スケッチ」)」をリリースした。 その後、様々なアイデンティティ、文化、宗教を持つ人々が住んでいたイスタンブール・ガラタ地区に あるファッションブランドのショールームからインスピレーションを得た「Kuledibi No. 1」を発表、 ニューヨーク・シアター・バレエとのコラボレーション、そしてニルス・フラームが提唱している Piano Dayのコンピレーションにも曲が収録されるなどし急速に認知度を上げていった。 現在はワーナー・クラシックスと契約、2023年にアルバム『Places』を発表した。

「私はいつもピアノで作曲します」とカイクチャは言います。「そして、曲が完成して 初めて書き留めます。」『Places』の曲も個々のアイデアをすぐに書き留めることはせず 翌朝何を思い出すかを待ちました。「頭の中に何が残っているかによって、曲の続き方が決まります。」 「ある意味で、作曲家として私は場所をデザインし、聴衆はその中を歩き回り、 その建築物の中で動き回ります。歌を聴くとき、私たちは空間から空間へ、 そして時々時間へと旅するのだと私は信じています。メロディーが深く心に響くとき、 心と魂でその場所を体験することができます。」
https://www.busrakayikci.com


[Ayatake Ezaki / Japan]
音楽家。1992年、福岡市生まれ。 4歳からピアノを、7歳から作曲を学ぶ。東京藝術大学音楽学部卒業。東京大学大学院修士課程修了。 WONKでキーボードを務めるほか、King Gnu, Vaundy、米津玄師等、 数多くのアーティスト作品にレコーディング、プロデュースで参加。 映画『ホムンクルス』(2021)、テレビ朝日ドラマプレミアム『黄金の刻~服部金太郎物語~』の 劇伴音楽も手掛けるほか、音楽レーベルの主宰、芸術教育への参加など、 様々な領域を自由に横断しながら活動を続ける。
https://ayatake.co


JJazz.Netでも度々ご紹介してきた"THE PIANO ERA(ザ・ピアノエラ)" 


今聴くべき、世界の 「ピアノ音楽の現在」にフォーカスし
多様に発展する世界のピアノ音楽の"今"を体感。
ピアニストの音から滲み出る音楽性、個性、生まれ育った文化までもを感じることができる
世界でも類を見ないコンセプトと内容で、毎回注目を集めるピアノの祭典となっています。


2013年より隔年開催。
第6回目となる今年は、アメリカ(北米)、アルゼンチン(南米)、トルコ(中東)、エストニア (欧州)、そして日本から創造性溢れる音楽家が集います。
初来日のアーティスト3組を含む全員が、ピアノエラ初出演。


世界のピアノ音楽の現在と未来に出会う二日間。
THE PIANO ERAでしか味わえない、純度の高い音楽があります。
ぜひ、ご期待ください。


THE PIANO ERA 2024_Main Visual [5_4].jpg

【THE PIANO ERA 2024】

世界のピアノ音楽の現在と未来に出会う二日間。
ジャンルレスに世界の"今"のピアノ音楽を集めた世界でも類を見ない画期的フェスティバル、
アメリカ(北米)、アルゼンチン(南米)、トルコ(中東)、エストニア(欧州)、日本から
個性豊かで独創的なピアノ音楽家を集め6回目の開催。


【日時】

2024年11月23日(土祝)・11月24日(日)
15:45開場 16:30開演(両日とも)


【出演】

❚ 11月23日(土祝) day1
バルモレイ [Balmorhea / USA]
ハナキフ [Hanakiv / Estonia]
原 摩利彦 feat. 坂本美雨 [Japan]


❚ 11月24日(日)day2
カルロス・アギーレ [Carlos Aguirre / Argentina]
ビュシュラ・カイクチャ [Busra Kayikci / Türkiye]
江﨑文武 [Japan]


【場所】
めぐろパーシモンホール 大ホール
東京都目黒区八雲1-1-1
https://www.persimmon.or.jp/


【料金】
■指定席単日券:8,800円
■自由席単日券:8,300円
■指定席2日通し券:16,800円
■自由席親子券(単日券):13,800円(大人1名+同伴中学生以下1名ご入場できます。)
■車イス席(指定席):8,800円
※未就学児入場不可
※自由席エリアは当日発表
※自由席親子券は大人1名+中学生以下1名ご入場できます。入場時にお子様同伴の確認をさせていただきます席は自由席エリアです。


【プレイガイド】
一般発売日:8月31日(土)10:00
■LivePocket
https://t.livepocket.jp/t/pianoera2024
■めぐろパーシモンホールチケットセンター
https://www.persimmon.or.jp/
03-5701-2904 (10:00-19:00)
※めぐろパーシモンチケットセンターは9月5日10時から販売開始。
単日券(指定席・自由席・親子券)のみ取扱。


【問合せ】
ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00-19:00)
ノーヴァスアクシス 03-6310-9553


THE PIANO ERA 2024 オフィシャルHP
http://www.thepianoera.com


-Artists-

Day1 | 11.23(sat)


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バルモレイ [Balmorhea / USA]  https://balmorheamusic.com

「私たちの音楽を日本に届けることは、長年の夢でした。バルモレイが結成されて 20 年近く経ち、
ついにこの夢は現実のものとなります。11 月に開催されるザ・ピアノエラで、
特別な機会に皆さんにお会いできることをこれ以上ないほど楽しみにしています。
すぐにお会いしましょう!」  Rob and Michael, Balmorhea

2006年にRob LoweとMichael Mullerで結成。バンド名Balmorheaはテキサスの地名から付けられ、
「アンビエント・アメリカーナとコンテンポラリー・クラシックの見事な融合」と評されるように
、500人弱のテキサス西部の豊かな自然と生活から彼らの音楽は大きな影響を受けている。
室内楽とフィールド・レコーディング、カントリーやフォークとアンビエントやドローンが混じり合う
自然主義的な音楽はピアノが常に中心にあり、友人であるニルス・フラームの音楽とも通じ合う世界。
ギターとピアノをインフォーマルでありながら意図的に重ね、「鮮やかな風景や静かな牧歌的な風景を
イメージさせる」(NPR)。独特の広々としたミニマリズムは、クラシック音楽の伝統や実験的な
アコースティック・フォークとの比較をしながらも、「ゆっくりと燃えるようなアンビエントな
アメリカーナの魅力を持つ」(The New Yorker誌)開放的な感覚を掴んでいる。
2021年にドイツ・グラモフォンと契約。最新作はサム・ゲンデルも参加した傑作『Pendant World』。

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ハナキフ [Hanakiv / Estonia]  https://hanakiv.com

エストニア出身、現在はロンドンを拠点に活動するピアニスト/サウンド・アーティスト/作曲家。
クラシカルで情感溢れる旋律とグランド/アップライト/プリペアド・ピアノやアナログ・シンセを
ベースにエレクトロニカの要素を取り入れて構築されたその音楽は、
同郷の偉人アルヴォ・ペルトを始め、ハウシュカ、ティム・ヘッカー、エイフェックス・ツイン、
ビョーク『ヴェスパタイン』らの影響と、故郷エストニアの聖歌や伝統音楽、
美しい海辺や森といった彼女のルーツを反映する唯一無二の音世界。
2023年、Gondwana Recordsからデビューアルバム『Goodbyes』をリリース。
刺激的な大都市と自然豊かな小さな国という対照的な2つの場所を行き来しながら、
電子音響やサウンド・エンジニアリングを学び身につけた録音手法を駆使した音響と
美しいメロディーと電子音がエモーショナルに融合する唯一無二の音世界を創りあげた。

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原 摩利彦 feat. 坂本美雨 [Japan]  (Vl.:須原杏・銘苅麻野, Vla.:角谷奈緒子)

「約 1 年前より坂本美雨さんと一緒に作曲や演奏を始め、
音楽に限らず、世界で今起こっていることから日々の小さなことまで話し合い、共有を続けてきました。
継続的なコラボレーションの中で、動き続ける私たちの音楽を、
信頼している弦楽奏者 ( 須原杏、銘苅麻野、角谷奈緒子 ) とともにお届けします。
ー 原 摩利彦


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原 摩利彦 https://www.marihikohara.com

京都大学教育学部卒業。同大学大学院教育学研究科修士課程中退。 静けさの中の強さを軸にピアノを中心とした室内楽やフィールドレコーディング、 電子音を用いた音響作品を制作する。2020年にアルバム『PASSION』をリリースし、 その後2021年に『ALL PEOPLE IS NICE』をデジタルリリース。 アーティストグループ「ダムタイプ」へ参加。野田秀樹作・演出の舞台『正三角関係』 『兎、波を走る』『フェイクスピア』『Q』等、ダミアン・ジャレx名和晃平のダンス作品 『VESSEL』、森山未來x中野信子xエラ・ホチルドの舞台作品『Formula』、田中泯x名和晃平の舞台作品『彼岸より』、彫刻家名和晃平のインスタレーション作品、 JUNYA WATANABE COMME des GARÇONSのショー音楽、 東京2020オリンピック開会式追悼パート(森山未來出演)、映画『流浪の月』(監督:李相日 出演:広瀬すず・松坂桃李)、映画『ロストケア』(監督:前田哲 出演:松山ケンイチ・長澤まさみ)、 NHKドラマ『幸運なひと』(出演:生田斗真・多部未華子)、NHKドラマ『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』(出演:草なぎ剛)、 NHK『日曜美術館』新テーマソング(坂本美雨と共作)、Apple Japan や Netflix のCM など 多岐にわたって音楽を手がけている。 2024年9月に世界遺産を舞台としたコンサート「音舞台」にて音楽監督を務め、出演も予定している。 令和3年度京都府文化賞奨励賞受賞。Marihiko Hara&Polar M として 2023 年フジロック・フェスティバルへ出演。


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坂本美雨 https://www.miuskmt.com

1980年、音楽一家に生まれ、東京とNYで育つ。
1997年、「Ryuichi Sakamoto feat. Sister M」名義で歌手デビュー。音楽活動に加え、 ラジオテレビ司会、ナレーション、執筆、演劇など表現の幅を広げている。 2011年よりTOKYOFM/JFN系全国ネット『坂本美雨のディアフレンズ』のパーソナリティを担当。 2024年4月よりNHK Eテレ「日曜美術館」司会に就任。 愛猫家として知られ、著書に「ネコの吸い方」がある。自身のSNSでも愛猫"サバ美"や娘との暮らしを 綴っている。
2021年、アルバム「birds fly」をリリース。「東京2020パラリンピック」開会式で パラ楽団のボーカルとして「いきる | LIVE」を歌唱。2022年、活動25周年を迎え、記念シングル 「かぞくのうた」、娘との日々を綴ったエッセイ「ただ、一緒に生きている」(光文社)を上梓。 2023年12月に韓国(ソウル)でワンマンライブを開催した。 最新作はEP『あなたがだれのこどもであろうと』 。


Day2 | 11.24(sun)


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カルロス・アギーレ [Carlos Aguirre / Argentina]  

現代アルゼンチン音楽を代表する孤高の存在にして生ける伝説。
ネオ・フォルクローレ・シーンの精神的な支柱として、厚い信頼と幅広い支持を得る
コンポーザー/ピアニスト/シンガーそして詩人。
1965年、アルゼンチンのエントレ・リオス州の小さな村、セギーに生まれ、同州の州都パラナの郊外、
パラナ河のほとりに住み、大自然のなかで創作活動を続ける。
「カルロス・アギーレ・グルーポ」名義での作品は、一つひとつ手描きの水彩画を封入するなど
強い美意識とこだわりを感じさせ、もはや音楽を超えたアート作品の域に達している。
日本でも一部の音楽ファンから熱烈な支持を得ていたが、CDがほとんど輸入されず、
インターネット等で得られる彼についての情報も乏しかったため、知る人ぞ知る伝説的な存在だった。
2010年夏、初来日を果たし全ての公演がソールドアウトとなるなどその人気に一気に火がついた。
今回ソロ名義のツアーとしては、実に7年振りの来日。
彼の音楽に込められているのは、自身の住むエントレ・リオス州だけでなく、
アルゼンチンそして南米全体で進む環境破壊への憂慮、そして先住民族(インディオ)が
汎南米的に残した文化的・音楽的な遺産を背景にした、自身の故郷に伝わる伝統音楽を残し、
継承したいという思い、そして「音楽は人と人をつなぐもの」という彼の信念から発せられる、
深い愛のメッセージ。美しい旋律と滋味深い歌声が聴衆をやさしく包み込むステージ。

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ビュシュラ・カイクチャ [Busra Kayikci / Türkiye]  https://www.busrakayikci.com

ピアニスト・建築家。イスタンブール生まれ。9歳からピアノ、バレエ、美術を学び、
大学でインテリア建築と環境デザインを学ぶ。「建築を学んだことでアートに対する新しい視点が
得られた」というカイクチャは、ジョン・ケージやマイケル・ナイマンらの影響を受け
2019年頃から音楽創作活動を本格化させる。シングル「Doğum(トルコ語で「誕生」)」を
自主リリースし、続いてスケッチを描くように作られた9曲のミニマルなピアノソロ曲を集めた
アルバム「Eskizler(トルコ語で「スケッチ」)」をリリースした。
その後、様々なアイデンティティ、文化、宗教を持つ人々が住んでいたイスタンブール・ガラタ地区に
あるファッションブランドのショールームからインスピレーションを得た「Kuledibi No. 1」を発表、
ニューヨーク・シアター・バレエとのコラボレーション、そしてニルス・フラームが提唱している
Piano Dayのコンピレーションにも曲が収録されるなどし急速に認知度を上げていった。
現在はワーナー・クラシックスと契約、2023年にアルバム『Places』を発表した。
「私はいつもピアノで作曲します」とカイクチャは言います。「そして、曲が完成して
初めて書き留めます。」『Places』の曲も個々のアイデアをすぐに書き留めることはせず
翌朝何を思い出すかを待ちました。「頭の中に何が残っているかによって、曲の続き方が決まります。」
「ある意味で、作曲家として私は場所をデザインし、聴衆はその中を歩き回り、
その建築物の中で動き回ります。歌を聴くとき、私たちは空間から空間へ、
そして時々時間へと旅するのだと私は信じています。メロディーが深く心に響くとき、
心と魂でその場所を体験することができます。」 

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江﨑文武 [Japan]  https://ayatake.co

音楽家。1992年、福岡市生まれ。
4歳からピアノを、7歳から作曲を学ぶ。東京藝術大学音楽学部卒業。東京大学大学院修士課程修了。
WONKでキーボードを務めるほか、King Gnu, Vaundy、米津玄師等、
数多くのアーティスト作品にレコーディング、プロデュースで参加。
映画『ホムンクルス』(2021)、テレビ朝日ドラマプレミアム『黄金の刻~服部金太郎物語~』の
劇伴音楽も手掛けるほか、音楽レーベルの主宰、芸術教育への参加など、
様々な領域を自由に横断しながら活動を続ける。 

ジャズやクラシック、フォルクローレを内包するピアニスト/作曲家、パブロ・フアレスの初来日公演。
Piano Era、Quiet Corner、ネオフォルクローレ、
そんなサウンドが好きなかたはきっと気にいるはずです。


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【Pablo Juarez Japan Tour 2019】


夜明けとともに巣立ってゆく鳥たちが
風を掴んで滑空するように
まだ見ぬ音楽地図に新たな軌跡を描くー

アルゼンチン水辺の都市ロサリオに生まれ
その土地に根ざしたフォルクローレを通奏低音に
身近に潜む はかない美しさに光をあて
ジャズ、クラシック、インプロヴィゼーションで昇華する才人
ピアニスト作曲家パブロ・フアレスの初来日公演


【東京世田谷公演】
日程 | 12月6日(金)
会場 | Fluss 世田谷区等々力2丁目1-14 B1
時間 | 開場19:30 / 開演20:00
出演 | Pablo Juárez (piano)
ゲスト出演|コトリンゴ(piano,vocal)
料金 | 前売4,000円 当日4,500円
予約 | hummock label ticket.info.hummock@gmail.com


【大阪公演】
日程 | 12月13日(金)
会場 | 日本キリスト教団 島之内教会 大阪市中央区東心斎橋1-6-7
時間 | 開場18:30 / 開演19:00
出演 | Pablo Juárez(piano)
料金 | 前売4,000円 当日4,500円
予約 | オンラインチケットサービス「Livepocket」でお申込みください
https://t.livepocket.jp/e/pablojuarez_osaka
問合 | resonance music : salonderesonance@gmail.com


【姫路公演】
日程 | 12月14日(土)
会場 | HUMMOCK Cafe 姫路市的形町的形1864
時間 | 開場18:30 / 開演19:30
出演 | Pablo Juárez(piano) , w/石橋敬一(contrabass)
料金 | 前売4,000円 当日4,500円
予約 | hummock label :ticket.info.hummock@gmail.com


【米子公演】
日程 | 12月15日(日)
会場 | ゆう&えんQホール 米子市淀江町西原1332-55
時間 | 開場18:00 / 開演19:00
出演 | Pablo Juárez (piano)
料金 | 前売4,000円 当日4,500円
予約 | CALMS calmscenesss@gmail.com


【岡山公演】
日程 | 12月16日(月)
会場 | 蔭凉寺 岡山市北区中央町10-28
時間 | 開場19:00 / 開演20:00
出演 | Pablo Juárez(piano)
料金 | 前売4,000円 当日4,500円
予約 | moderado music : moderadomusic@gmail.com


【名古屋公演】
日程 | 12月17日(火)
会場 | メニコンANNEX HITOMI ホール 名古屋市中区葵3丁目21-19
時間 | 開場18:30 / 開演19:00
出演 | Pablo Juárez(piano)
料金 | 前売4,000円 当日4,500円
予約 | PaPiTa MuSiCa : papitamusica@gmail.com
hummock label :ticket.info.hummock@gmail.com


【東京調布公演】
会場 | 仙川フィックスホール 調布市仙川町1丁目25-17
時間 | 開場18:30 / 開演19:00
出演 | Pablo Juárez(piano), w/ 西嶋徹(contrabass), 白石美徳(drums)
音響 | sonihouse 鶴林万平
調律 | 内田輝
料金 | 前売4,500円 当日5,000円
予約 | hummock label : ticket.info.hummock@gmail.com


※ご予約時に①各公演名②お名前③人数④ご連絡先電話番号をお伝えください。


〈総合インフォメーション〉
予約・問合 hummock label 中村
Mail : ticket.info.hummock@gmail.com
Tel : 079-254-1400/090-1674-1837


Pablo Juarez Japan Tour 2019詳細(hummock label)


【Pablo Juarez - EL caminante】




アルバム情報

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Title : 『Solo Piano - El Amanecer De Los Pajaros(ソロ ピアノ - 鳥たちの夜明け)』
Artist : Pablo Juarez
LABEL : hummock label
NO : 3hummock
RELEASE : 2018.10.5



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【SONG LIST】
01. El Amanecer De Los Pájaros (鳥たちの夜明け)
02. Pasa El Río (川は流れ去る)
03. Vidala De Agua (水の合唱)
04. Sobre Lo Verde (緑について)
05. Esteros (沼地)
06. Caricias (愛撫)
07. Ventanas (窓辺の風景)
08. La Noche (夜〜暮色の組曲)
a - Azulnaranja
b - Azulceleste
c - Negrosilencio
09. Amanece (日の出)
10. Costa Alta (コスタ・アルタ)
11. Nina De Río ""Guadalupe"" (河の女の子 グァダルーペ)





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【パブロ・フアレス / Pablo Juárez】

1980年 アルゼンチン・ロサリオ生まれ。多方面の音楽グループで活躍していた父親の影響で、6歳の時バンドネオン奏者からフォルクローレの手ほどきを受け、8歳から音楽教育を学び、青年期にはコスキン音楽祭に3年連続出演。

パラナー川の河岸で過ごした子供の頃から、彼にとって音楽と自然は関連したもので、その風景は詩であり音楽であった。南米諸国の音楽や北米のジャズやポップスにも影響を受け、様々な音楽を通して、音楽とは伝統的なものからコンテンポラリーまで、絶えず探求する道だということを学ぶ。

2007年よりブエノスアイレスを拠点にジャズ・フォルクローレシーンで活躍。Franco Luciani、Marcela Passadore、Miryam Quiñones、Georgina Hassan、Silvio Rodríguez、Jorge Fandermoleらとの共演や伴奏、25作品を超える録音参加、ドキュメンタリーTV『Uniendo Destinos』の音楽制作を手がける。自身の名義初作品は2011年『Sumergido』、このアルバムは新鋭ミュージシャンを紹介するサイトClub Del Discoに選ばれ、日本でも2枚のコンピレイションアルバム『bar buenos aires』『Quiet Corner』に収録された。2015年 シンガーJulián Venegasとのデュオ作『Dos Cauces』をリリース。 現在ロサリオにて活動し、2017年 Hugo Fattoruso、Carlos Aguirre、Andrés Beeuwsaert、Alexander Panizza、Lilian Sabaらと共にピアノ・フェスティバルへ出演のほか、シルク・ドゥ・ソレイユでの生演奏や、ウルグアイ各地での演奏セミナー開催など、多岐にわたり音楽交流を深めている。2018年 ピアノで自然界の音の表現を試みた作品『Solo Piano - El Amanecer De Los Pájaros』を録音し初の日本盤としてリリース。2019年12月初来日公演を各地で開催。

bar bossa vol.77 - JJazz.Net blog

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vol.77 - お客様:林伸次さん(bar bossa)


いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

あけましておめでとうございます。
今回は毎年恒例の、bar bossaの林伸次さんをお迎えしております。


林A;いらっしゃいませ。さっそくですがお飲み物はどうされますか?


林B;じゃあ、シャンパーニュをグラスでください。あ、bar bossaさん、シャンパーニュがグラスで1000円なんですね。安いですねえ。頑張ってますね。


林A;宣伝はやめてください。それでは2017年によく聞いた音楽の話をしていただきたいのですが。いかがですか?


林B;一番聞いたのはブックマークスですね。もうほんとこういう音楽が好きです。


林A;ブックマークスは洞澤さんにこちらでも出演していただきましたね。じゃあアルバムのダイジェストですが、聞いてみましょうか。


The Bookmarcs New album「BOOKMARC MUSIC」DIGEST



林B;いいですねえ。なんかのCMとかに使われたりしないのでしょうか。是非、これからも頑張ってほしいグループですね。


林A;さて、次はどういうのを聞きましたか?


林B;次はCHAIですね。名古屋出身のガールズバンドなのですが、「CHAIって何なの?」ってよく聞かれるので、ひとことで言いますと、「現代の少年ナイフかチボ・マット」です。最初から「海外で受ける可能性がある」というのも共通していますね。あと、ツイッターで、「CHAIが好き」と告白したところ、オシャレな友人知人からどんどん「いいよね!」とリプライが返ってきました。


林A;どんな人たちですか?


林B;例えばBEAMSの青野賢一さんとか、イラストレーターの松尾たいこさんとかですね。もう東京のオシャレ番長の二人が好きなわけです。まあ聞いてみましょうか。


CHAI「sayonara complex」



林B;あとはニカも良かったです。このJJazzにも出演していただいた金野さんにオススメしてもらったのですが、サチモスが売れるのなら、ニカも売れるべきです。


滲んだ - nica(Official Music Video)



林A;なるほど。さて、韓国はどうでしたか?


林B;ルシッド・フォールが新譜をだしましたね。なんかどんどん内省的になってます。なんとかして来日公演をしてほしいのですが、いかがでしょうか。


루시드 폴 Lucid Fall - 안녕, Salut, Official M/V



林A;林さんは南米音楽をよく聞くんですよね。


林B;もちろんです。去年の新譜、ギリギリ滑り込みの名盤が2枚です。カルロス・アギーレのカルマとジョアナ・ケイロス、ハファエル・マルチニ、ベルナルド・ハモスのジェストですね。なんと後者はアナログ・レコードが出てます。これは快挙ですよね。ジャケットが美しいです。


Voces de otra vida y otro lugar (Carlos Aguirre Trío) - Disco Calma



Joana Queiroz, Rafael Martini, Bernardo Ramos «GESTO»



林A;他はどんな音楽を聴いてましたか?


林B;正直に言いますと、基本的にアナログレコードしか買わないんです。だからどうしても「昔の音楽」になってしまいまして、今はカル・ジェイダーばかり買ってます。


林A;21世紀にカル・ジェイダー、全然オシャレじゃないですね。


林B;いいんです。もう自分が本当に聞きたい音楽を聴こうって決めてるんです。こういう音楽、最高ですよ。


Cal Tjader - Curtain Call



林A;なるほど。こういうの聞いてるんですね。ブロッサム・ディアリーの本を書きたいと言ってましたがどうなりましたか?


林B;いつか書いてみたいです。なんか思ったように、ブロッサムの情報が集まらないんです。もし僕が偉い作家先生なら、編集と取材のチームを作って、情報を集めるのですが、そんなことできないので... ブロッサムの43歳のころの映像でも見てください。


Blossom Dearie--My Gentleman Friend, Soon It's Gonna Rain, 1967 TV



2018年が始まりましたね。今年も良い音楽に出会えるといいですね。
それではまた来月もこちらのお店でお待ちしております。

bar bossa 林伸次


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■Bar bossa林さんが選曲したコンピレーションアルバムが11/16リリース!

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■タイトル:『Happiness Played In The Bar -バーで聴く幸せ- compiled by bar bossa』
■アーティスト:V.A
■発売日:2016年11月16日
■レーベル: ユニバーサル ミュージック
■品番:UICZ-1646

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【収録曲】
1.Blossom Dearie / It Might As Well Be Spring
2.Bill Evans / Soiree
3.Paul Desmond / Emily
4.Bill Evans Trio / Elegia
5.Quincy Jones and His Orchestra / Dreamsville
6.Gerry Mulligan / Night Lights
7.Vince Guaraldi Trio / Great Pumpkin Waltz
8.Cal Tjader / Just Friends
9.Shirley Scott/Can't Get Over The Bossa Nova
10.Blossom Dearie / Give Him The Ooh-La-La
11.Burt Bacharach / I'll Never Fall In Love Again
12.NICK De CARO and orchestra / I'M GONNA MAKE YOU LOVE ME
13.Blossom Dearie / Sweet Surprise
14.Beach Boys / Caroline No
15.Burt Bacharach / Alfie
16.Milton Nascimento / Catavento
17.Earl Klugh / The April Fools
18.Danilo Perez/Another Autumn


【林 伸次 近著】

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■タイトル:『バーのマスターは「おかわり」をすすめない 飲食店経営がいつだってこんなに楽しい理由』
■著者:林 伸次
■発売日:2016年9月9日
■出版社: DU BOOKS
■金額:¥1,728 単行本

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「このビール、ぬるいんだけど」とお客さまに言われたら、あなたならどう対応しますか?
その都度悩んで、自ら回答を見つけてきた渋谷のバーのマスターの約20年。
楽しく経営を続けられたのには理由がある!

「バーの重たい扉の向こうには、お客さま、店主、お酒......その他たくさんの物語が詰まっています。ぜひ、あなたもその物語に参加してみてください。」
――本文より


「bar bossa」アーカイブ

vol.1 「モニカ・サウマーゾ」 ・vol.2 高木洋介 ・vol.3 「クリスマス・ソングのボサノヴァ」 ・vol.4 柳樂光隆 ・vol.5 「1960年代当時のブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.6 松原繁久 ・vol.7 「1970年代から1980年代までのブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.8 中村ムネユキ ・vol.9 「現代のブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.10 江利川侑介 ・vol.11 「エレンコ・レーベル」 ・vol.12 田仲昌之 ・vol.13 「ルミアール・ヂスコス」 ・vol.14 定成寛 ・vol.15 寺田俊彦 ・vol.16 白尾嘉規 ・vol.17 「畠山美由紀『rain falls』 プロデューサー中島ノブユキ インタビュー」 ・vol.18 山本勇樹 ・vol.19 「ジノンさん ルシッド・フォールについて」 ・vol.20 大場俊輔 ・vol.21 「ブラジル人と演奏しているアメリカのジャズ・ミュージシャン特集」 ・vol.22 武藤サツキ ・vol.23 「Lucid Fall (The Best of)」 ・vol.24 筒井奈々 ・vol.25 「THE PIANO ERA2013」 ・vol.26 山上周平 ・vol.27 ジノン ・vol.28 東野龍一郎 ・vol.29 林伸次 ・vol.30 中村智昭 ・vol.31 齊藤外志雄 ・vol.32 染谷大陽 ・vol.33 稲葉昌太 ・vol.34 小嶋佐和子 ・vol.35 石郷岡学 ・vol.36 原田雅之 ・vol.37 松本研二 ・vol.38 塚田耕司 ・vol.39 岩間洋介 ・vol.40 中村信彦&真理子 ・vol.41 白尾嘉規 ・vol.42 田仲昌之 ・vol.43 山本勇樹 ・vol.44 新川忠 ・vol.45 川嶋繁良 ・vol.46 田村示音 ・vol.47 山崎雄康 ・vol.48 上川大助 ・vol.49 町田和宏 ・vol.50 林下英治 ・vol.51 シュート・アロー ・vol.52 高橋悠 ・vol.53 沼田学 ・vol.54 庄野雄治 ・vol.55 山本のりこ ・vol.56 渡部徹 ・vol.57 小栗誠史 ・vol.58 相澤歩 ・vol.59 土田義周 ・vol.60 榎本善一郎 ・vol.61 町田洋子 ・vol.62 影山敏彦 ・vol.63 花田勝暁 ・vol.64 宮川泰幸 ・vol.65 林伸次 ・vol.66 高原一実 ・vol.67 松岡祐子 ・vol.68 宿口豪 ・vol.69 石亀政宏 ・vol.70 愛知アンディー有 ・vol.71 三原秀章 ・vol.72 キム・ジノン ・vol.73 花崎章 ・vol.74 洞澤徹 ・vol.75 太田美帆 ・vol.76 金野和磨


bar bossa information
林 伸次
1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

bar bossa
bar bossa
●東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
●TEL/03-5458-4185
●営業時間/月~土
18:00~24:00 bar time
●定休日/日、祝
お店の情報はこちら

bar bossa vol.71 - JJazz.Net blog

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vol.71 - お客様:三原秀章さん(yama-bra会員no.167)
【テーマ:ミルトンから始まった音楽の旅路 10選】



いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

今回はyama-bra会員no.167 三原秀章さんをゲストにお迎えしました。


林;こんばんは。早速ですが、お飲物はどうしましょうか?


三原;静かにサンバを聴きたい夜にオススメの飲み物を下さい。


林;良いですねえ。でしたらやっぱりカイピリーニャですね。


三原;お願いします。


林;さて、簡単なお生まれのことを。ええと三原くんは僕と同い年だから


三原;1969年ですね。東京で生まれました。父の仕事の関係で関東を転々とした後、小3から宮城県矢本町、中1から仙台市です。


林;あ、転校生だったんですね。では、小さい頃の音楽の話をお願いします。


三原;音楽が身近にある環境ではなかったです。数少ない音楽のエピソードをあげると、父が愛車フォルクスワーゲンでトリオ ロスパンチョスを好んで聴いていたこと。母が三味線を習っていて、一緒に稽古に行くと、時々ソノシートがおまけについた雑誌を買ってもらえるのが嬉しかったこと。それが音が鳴るものCD.LPが好きな私の原点かも知れません。あとは普通にテレビで歌謡曲を聞くぐらいでした。


林;お母さんが三味線を習っているって渋いですねえ。最初に買ったレコードは?


三原;はじめて買ったEPはゴダイゴの銀河鉄道999。ワクワクする曲調が好きだったのかな? ちなみに音楽の授業は嫌いでした。愛読書は少年ジャンプ。


林;え、999? 同じです。でも僕はサントラLPでした。さすが同い年ですね。では中学はどうでしたか?


三原;中学時代、MTVの放送が始まりまして、プロモーションビデオを見ることで、音楽が好きになりました。はじめて買ったLPは高橋幸宏の「僕、大丈夫!」アルバムタイトルとジャケットが気に入ったから選んだのでしょうか?YMOじゃないところがひねくれ者の自分らしいかなと思います。中2くらいからの愛読書は宝島。サブカルの洗礼を受けました。中3でアズテックカメラ、スミスなどネオアコが好きになって、デヴィッド・シルヴィアンがアイドル。ファッションに目覚めたのもこの頃でした。親にせがんで当時人気があったパーソンズの原色ド派手なピンク色のジャケットを買ってもらい着てました。


林;ああ、その辺りがやっぱり仙台って都会なんですね。仙台や札幌や博多で育った人ってすごくお洒落ですよね。高校はどうでしたか?


三原;高校時代は中学からの友人、坂井薫くんとつるんで洋服屋めぐり。そこでhip hopやレゲエ、J.B.などクラブミュージックに目覚めました。同級生たちはバンドブームだったのでBOOWYなどのコピーバンドをやってましたが、自分の趣味じゃなかったですし、楽器演奏は興味なかったです。高3くらいからクラブ、ディスコに通う毎日。幸か不幸か顔が広い仲間のおかげで全て顔パスでタダで遊べたのでした。そんな訳で道を踏み外してしまいました。外ではhip hopやJ.B.で踊り、家ではデヴィッド・シルヴィアンを聴くというのが自分らしい統一感の無さでしょうか(笑)愛読書はclub kingのフリーペーパーのdictionary、ソノシート付きの音楽雑誌techii。


林;なるほど。僕はバンド側でしたが、やっぱり違いますね。その後は?


三原;高校卒業後は浪人生活とは名ばかりの遊んで暮らす日々でした。親不孝者ですね。DJブームだったこともあり、自分にとって音楽は演奏するものではなくて、調べて、探して、聴くものでしたので、レコード屋に通う日々。今でもコンサートに一緒に行く友人、米地くんにニューオリンズやニューウェーブなど教えてもらって聴いてました。細野晴臣、ヤン富田、小西康晴。彼らがある意味で私の音楽の先生ですね。愛読書はミュージックマガジン。


林;ああ、僕もその時期からミュージックマガジンを読み始めました。レコファンに入ったきっかけは?


三原;友人が突然亡くなったショックから立ち直るため、そして遠距離恋愛の彼女がいたので東京へ。なんでレコファンで働くことになったのか?よくおぼえていませんが、たまたま求人情報がタイミングよくあり、契約社員として働きはじめることに。そこで林くんと出会いました。休憩時間にレコ屋に一緒に行ったりしてましたよね。当時の林くんは、下ジャージで上フェイクファーのコートのロンドンぽい格好をしていた印象が強いので、ネクタイ姿の林くんは違和感があります(笑)


林;あ、そうか(笑)。


三原;林くんがレコファンみんなのベスト盤を集めた文集を作ってくれたんですよね。後に多方面で活躍する人はバイタリティがあって、違うなと思います。その後ブラジルに行くからとレコードを何十枚ももらったんですよ。最近、林くんが録音してくれた20年前くらいのカセットテープを聴き直してみたら、ほとんどバール ボッサのコンピレーションCDと基本的には変わらない内容なんで驚きつつ笑っちゃいました、、林くんには、バール ボッサを渋谷で始めたことと、後に結婚される中島さんとつきあっていることを知った時と、二回驚かされました。


林;え、僕、そんな文集作ったんでしたっけ...


三原;えっ文集のこと忘れたの?(笑)
野球チームに入ったり、同僚の広木くんや松浦さんとしょっちゅう飲みに行ったり、好きな音楽が沢山聴けたレコファンは楽しい職場で辞める理由はなかったけど、東京の人混みが苦手だったのと、ずっと東京で暮らすつもりはなかったので、仙台に戻ることにしました。その時には仙台で中古レコード屋を始めたいと思ってました。ハワイにレコードを買い付けにいったりもしましたが、上手くいかず、その夢を諦め、今に至ります。現在、音楽は趣味です。10代から変わらないのは音楽が好きだってこと。この20年近くはブラジル、アルゼンチン音楽を主に聴く日々。
愛読書はケペル木村さん編集のフリーペーパーMPB。最近の愛読書はlatinaです。


林;さて、これからの音楽はどうなると思いますか?


三原;コンテンツとして、アナログとダウンロードのセットが音の良さ、コレクターズアイテムとしても最強だと思いますが、値段が少し高いのと今持っている大量のCDをLPで買い直すことは難しいから個人的にはCDを買い続けると思います。CDになれてしまいLPを裏返したりクリーニングするのが面倒に感じてしまいますし。

あとはアルバムジャケットのこだわりも大事だと思います。カルロス アギーレの一つとして同じものがないcremaや、植物の種が入っているrojoのアートワークは本当に驚きました。

それからメジャーからインディーズにあえて移り、新作CDをレコ屋で売らない。そしてクラウドファンディングでDVDを作ったりするクラムボンの活動は興味深いです。


林;なるほど。今でも買い続けている人ならではの意見、さすがです。これからの予定は?


三原;これからの予定は特にありませんが、yama-braのメンバーとして、1人でも多くの方にブラジルやアルゼンチンの音楽の素晴らしさを知ってもらえたらと思っています。あとは無人島に行く時に備えて、無人島ディスクの選定作業にいそしみたいです。あらためて私の音楽リスニング人生を振り返る機会をいただけて感謝します。ありがとうございました!


林;そんな三原くん、みずくさい... それではみんなが待っている選曲に移りますが、テーマは何でしょうか?


三原;「ミルトンから始まった音楽の旅路 10選」です。


林;おお、それは期待できますねえ。


01. milton nascimento / milagre dos peixes



三原;私が本格的にブラジル音楽の底なし沼にハマるきっかけはmiltonでした。ボサノヴァは多少聴いてましたが、今まで聴いてきたものにはないプログレ?宗教音楽的な音世界に衝撃を受けました。novelliの普通じゃないベースラインが肝なのかな?当時はネット環境もなくフリーペーパーMPBを読みつつ、レーベル買いをしたり、手探り状態でいろいろと聴いていました。


林;ブラジルはミルトンからだったんですね。確かにミルトンは他にはない世界観があって、はまると出てこれなくなりますね。


02. renato braz.monica salmaso



三原;miltonのCDを買うために通うようになった新星堂カルチェ5仙台店のワールド担当の笠原さんにmiltonが好きならと勧められたのがrenatoとmonicaでした。その凡そ10年後の2008年にrenatoのコンサートを笠原さんと一緒に観れたのは嬉しかった。素晴らしい歌声を持つ2人ですが、eduardo gudinのグループがキャリアのスタートだったはずです。いつか共演アルバムを作って欲しいです。


林;うわ、三原くんとはレコファン以来、全然音楽の話をしていないのに、同じところを好きになってるんですね。グヂン周辺、モニカも良いですよね。


03. roda de samba sururu na roda



三原;新星堂にはサンバのCDも沢山あり、いろいろと聴くうちに好きになったsururu na roda。林くんが働いていたシェラスコのお店バッカーナにレコファンの皆さんと遊びに行ったときに演奏してたのがnilze.silvio carvalho兄妹だったと後に知った時は驚きました。この映像にはサンバの神が宿っています。名曲espelho美しいメロディのコーラスがたまりません。ちなみにバッカーナが作ったnilze達も参加したCDを探しています。余分に持っている方がいたら、是非お譲り下さい!


林;あ、そうか。レコファンをやめた後に僕はバッカーナで働いたから、その時、レコファンのみんなが来てくれたんですよね。僕はこの左から3番目で歌っているニルゼと仲良くなって、ブラジルではニルゼのお家で居候しました。そのCDを持っている人は是非、お声をかけてください!


04. puente celeste / milonga del bicho feo



三原;yama-braのメンバーになったある日の打ち上げの時に、会長がpuente celesteの新譜の話をしていて、その時が音響派以来アルゼンチン音楽を再認識した最初です。その後carlos aguirreやaca seca trioなどを聴きアルゼンチン音楽の底なし沼にもハマってしまいました。今一番コンサートが観たい凄腕メンバーが揃ったグループです。


林;というか、僕は三原くんがヤマブラ・メンバーだって聞いて、びっくりましたが、みんなアルゼンチンに流れましたよね。


05. marcelo camelo / teo e a gaivota



三原;marcelo cameloもまたyama-bra会長がブログで絶賛しているのを読み、好きになったミュージシャンです。ブラジル音楽の要素があまりないロックだけど、よじれて、もたった音にだるそうに美しいメロディを歌うmarceloの音楽は最高です。ブラジルならではの観客の熱狂の合唱が鳥肌ものです。


林;みんな歌ってますねえ。確かによじれて、もたった音にだるそうに美しいメロディです。


06. roberta sa.chico buarque / mambembe



三原;この曲の歌詞の乗せ方リズム感が凄いです。サンバやショーロをベースとしたchicoの作品は美しい名曲の宝庫です。roberta saの歌の上手さとキュートさmarcello goncalvesのギターのグルーヴも素晴らしい。大好きな曲です。ほんとブラジルはギター王国ですね。


林;うーん、良いですねえ。ホベルタ・サー、ブラジル人女性のすごく可愛い感じが出てて良いですねえ。シコもいいし、ギター一本でこのグルーヴもすごいです。


07: esperanza spalding / us



三原;私のアイドルesperanza。彼女のベース、歌声が大好きです。この時のツアーで最初に演奏していたのがこの曲。メンバー紹介から始まるのも珍しいし、こんなにかっこいいメンバー紹介は、ちょっと聴いたことがないです。当時、小学生だった娘と行った忘れられないコンサート。esperanzaの良さがわかる小学生って我が子ながらすごいなと思い嬉しかったです。


林;三原くん、エスペランサ、好きなんですよね。わかります。娘さんと行ったんですね。それは良いですねえ。


08: GUIRO / いそしぎ



三原;仙台のレコード屋さんvolume1(ver)に通うようになって知ったグループです。このお店は店長さんのチョイスが素晴らしいんです。最近はネットで買ってばかりでしたが、やっぱりレコ屋は楽しいです。。ちなみにこの曲は2007年発売の1stアルバムから。私は、ほとんど歌詞カードを見ない人間ですけど、断片的に聴こえる歌詞がすごくいいんです。昨年末久しぶりの新譜ABBAUが出ましたが、これまた傑作です。


林;へええ。すごく良いですね。レコード屋さんでの出会い、最近は少なくなってきましたが、やっぱりいいものですね。


09: itibere zwarg&grupo / festa no cariri



三原;itibereはhermeto pascoalの音楽を次世代の若者たちに伝える活動をしています。一風変わってますが、ブラジル北東部のルーツに根ざした童心を忘れない自由な音楽です。ドライブしながら大音量で聴くとゴキゲンです。今年、観たhermetoのコンサートは音楽をする&聴く喜びに溢れていました。


林;ああ、三原くん、エルメート好きそうですね。うーん、カッコいいですね。


10: tatiana parra.vardan ovsepian / choro meu



三原;ラストはこれです。今まで沢山の素晴らしいコンサートをyama-braで観ましたが、ベスト3に入ると思います。tatianaのハイトーンボイス、vardanのピアノの美しさ、会場の雰囲気、全てがよかったです。このpvでvardanが着ているシャツに似たものをyama-braメンバーで着て2人を出迎えたら、とても喜んでくれたんですよ。


林;そんなシャツの演出まで... ヤマブラ、楽しそうです。


三原;私はライブに行くより、CD.LPを買って聴くのが好きだったのですが、改めて10選したものを見るとライブ作品が多いのが面白いですね。若い時は、ロックのギターソロやジャズのアドリブソロなんて必要ないって思ってましたが、年を重ねて趣味、趣向が変わったのかもしれないですね。


林;確かに音楽の趣味って年齢で変わっていきますね。これからもまた変わるかもしれないと思うと楽しみです。


三原くん、お忙しいところどうもありがとうございました。


三原秀章 Twitter

yama-bra web


もうすっかり夏の気配がしていますね。みなさん良い音楽は聞いていますか? 
それではまた来月こちらのお店でお待ちしております。

bar bossa 林伸次


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■Bar bossa林さんが選曲したコンピレーションアルバムが11/16リリース!

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■タイトル:『Happiness Played In The Bar -バーで聴く幸せ- compiled by bar bossa』
■アーティスト:V.A
■発売日:2016年11月16日
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【収録曲】
1.Blossom Dearie / It Might As Well Be Spring
2.Bill Evans / Soiree
3.Paul Desmond / Emily
4.Bill Evans Trio / Elegia
5.Quincy Jones and His Orchestra / Dreamsville
6.Gerry Mulligan / Night Lights
7.Vince Guaraldi Trio / Great Pumpkin Waltz
8.Cal Tjader / Just Friends
9.Shirley Scott/Can't Get Over The Bossa Nova
10.Blossom Dearie / Give Him The Ooh-La-La
11.Burt Bacharach / I'll Never Fall In Love Again
12.NICK De CARO and orchestra / I'M GONNA MAKE YOU LOVE ME
13.Blossom Dearie / Sweet Surprise
14.Beach Boys / Caroline No
15.Burt Bacharach / Alfie
16.Milton Nascimento / Catavento
17.Earl Klugh / The April Fools
18.Danilo Perez/Another Autumn


【林 伸次 近著】

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■タイトル:『バーのマスターは「おかわり」をすすめない 飲食店経営がいつだってこんなに楽しい理由』
■著者:林 伸次
■発売日:2016年9月9日
■出版社: DU BOOKS
■金額:¥1,728 単行本

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その都度悩んで、自ら回答を見つけてきた渋谷のバーのマスターの約20年。
楽しく経営を続けられたのには理由がある!

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――本文より


「bar bossa」アーカイブ

vol.1 「モニカ・サウマーゾ」 ・vol.2 高木洋介 ・vol.3 「クリスマス・ソングのボサノヴァ」 ・vol.4 柳樂光隆 ・vol.5 「1960年代当時のブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.6 松原繁久 ・vol.7 「1970年代から1980年代までのブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.8 中村ムネユキ ・vol.9 「現代のブラジルのボサノヴァ女性シンガー特集」 ・vol.10 江利川侑介 ・vol.11 「エレンコ・レーベル」 ・vol.12 田仲昌之 ・vol.13 「ルミアール・ヂスコス」 ・vol.14 定成寛 ・vol.15 寺田俊彦 ・vol.16 白尾嘉規 ・vol.17 「畠山美由紀『rain falls』 プロデューサー中島ノブユキ インタビュー」 ・vol.18 山本勇樹 ・vol.19 「ジノンさん ルシッド・フォールについて」 ・vol.20 大場俊輔 ・vol.21 「ブラジル人と演奏しているアメリカのジャズ・ミュージシャン特集」 ・vol.22 武藤サツキ ・vol.23 「Lucid Fall (The Best of)」 ・vol.24 筒井奈々 ・vol.25 「THE PIANO ERA2013」 ・vol.26 山上周平 ・vol.27 ジノン ・vol.28 東野龍一郎 ・vol.29 林伸次 ・vol.30 中村智昭 ・vol.31 齊藤外志雄 ・vol.32 染谷大陽 ・vol.33 稲葉昌太 ・vol.34 小嶋佐和子 ・vol.35 石郷岡学 ・vol.36 原田雅之 ・vol.37 松本研二 ・vol.38 塚田耕司 ・vol.39 岩間洋介 ・vol.40 中村信彦&真理子 ・vol.41 白尾嘉規 ・vol.42 田仲昌之 ・vol.43 山本勇樹 ・vol.44 新川忠 ・vol.45 川嶋繁良 ・vol.46 田村示音 ・vol.47 山崎雄康 ・vol.48 上川大助 ・vol.49 町田和宏 ・vol.50 林下英治 ・vol.51 シュート・アロー ・vol.52 高橋悠 ・vol.53 沼田学 ・vol.54 庄野雄治 ・vol.55 山本のりこ ・vol.56 渡部徹 ・vol.57 小栗誠史 ・vol.58 相澤歩 ・vol.59 土田義周 ・vol.60 榎本善一郎 ・vol.61 町田洋子 ・vol.62 影山敏彦 ・vol.63 花田勝暁 ・vol.64 宮川泰幸 ・vol.65 林伸次 ・vol.66 高原一実 ・vol.67 松岡祐子 ・vol.68 宿口豪 ・vol.69 石亀政宏 ・vol.70 愛知アンディー有


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1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

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sense of "Quiet" #51 - JJazz.Net MUSIC PROGRAMS

PROGRAM CONCEPT

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DETAILS


<<今月のSELECTION>>

番組開始から51回目となる今月の更新分をもって、<sense of quiet>は最終回を迎えることになりました。

これまで番組を支えてくださったリスナーの皆様に感謝の気持ちと再会への希望をこめて、フェスティヴァル<sense of quiet>とその関連イベントのライブ音源から、まとめて放送します。

またいつか、コンサート会場でお会いできることを願って。


M1,2,9 : Andrés Beeuwsaert from "Andrés Beeuwsaert""
現代アルゼンチン屈指のピアニスト/コンポーザー、アンドレス・ベエウサエルトによる昨年11月の東京録音より。 <sense of quiet>をひとつの源流とするピアノ音楽フェスティヴァル<THE PIANO ERA 2015>時の本録音が、2016年10月にCDとしてリリースされることになりました。 アンドレス自身のピアノと歌によるソロ演奏、フルート奏者フアン・パブロ・ディ・レオーネとのデュオ編成、さらに現代ブラジル最高の知性派歌手タチアナ・パーハ、アルメニア/LAジャズシーン注目のピアノ奏者ヴァルダン・オヴセピアンとの奇跡の共演も収録しています。

M3,4 : Quique Sinesi from "Live in sense of quiet guest: Carlos Aguirre"
こちらも現代アルゼンチン屈指のコンポーザーにして、唯一無二のギター奏者、キケ・シネシ。2012年5月に東京・鎌倉にて行われたフェスティヴァル<sense of quiet>時の東京録音より。 盟友カルロス・アギーレ(pf)とのデュオによる、いずれも自身を代表する名曲です。

M5 : Renato Motha & Patricia Lobato from "In Mantra"
東京・鎌倉のみならず、ブラジル・ミナスの地でも開催された<sense of quiet>。その全公演に出演し、ブラジル版の開催に中心的な役割を果たしたミナスのシンガーソングライター・デュオ、ヘナート・モタ&パトリシア・ロバート。 ここに収録した2009年の初来日ツアーを発端として、その後さまざまなイベントや作品の誕生につながりました。

M6,7,8 : André Mehmari from "Tokyo Solo"
現代ブラジル最高峰のピアニスト/作曲家アンドレ・メマーリによる、<THE PIANO ERA>2013年時の録音より。 シューマン、そしてエグベルト・ジスモンチの名曲を、自身の名旋律「Um Anjo Nasce」を間に繋げてみせた、時代と場所を超える快演。


▽Andres Beeuwsaert & Tatiana Parra の2011年のライブステージ
▽Quique Sinesi "Danza Sin Fin" guest: Carlos Aguirre
▽Renato Motha e Patricia Lobato

▽André Mehmari "Lagoa da Conceição"


MUSIC SELECTION

bar bossa vol.40 - JJazz.Net blog

bar bossa


vol.40 - お客様:中村信彦&真理子さん(ハンモック・カフェ)
「13年間のカフェでの人と音楽の出逢いがもたらしてくれた曲」



いらっしゃいませ。

bar bossaへようこそ。

今回は姫路のハンモック・カフェの中村信彦&真理子ご夫妻をお迎えしました。

林:いらっしゃいませ。

中村信彦(以下 信彦):こんばんは。
中村真理子(以下 真理子):こんばんは。

林:さて、さっそくですがお飲物をうかがっていいでしょうか。

信彦:はじめてbar bossaさんに訪れたのは2007年でした。その時は確かアルザスの白ワインだったかと思うのですが、今日のおすすめの白ワインをお願いします。

真理子:わたしは、じんわり系の白ワインをください。

林:かしこまりました。では信彦さんにはアルザスのエデルツウィッカーにしますね。エデルツウィッカーってアルザスのいろんな品種が混じったワインで、現地ではカジュアルなデイリー・ワインってイメージもあるんですけど、このAimestentzのは高級感もあって美味しいんです。あと真理子さんにはじんわり系だとちょっと面白いのがありまして、ハンガリーのパンノンハラミというワインなんですけど。

二人:いただきます。

林:小さい頃の音楽体験なんかを教えてもらえますか?

信彦:実家が車海老の養殖場と旧車のレストア工場を営んでいて、音楽とは関係のない環境ではあったのですが、父がオーディオが好きでLAXKITの真空管アンプやオープンリールなど多くのオーディオ機材に囲まれた居間がありました。しかし興味が湧いた頃にはほとんど作動しなかったのですが、小学校から帰ると実家の手伝いをしてから夜にオーディオを分解して修理することが楽しみでした。そしてターンテーブルが動くようになって始めて聴いたのがビートルズの赤盤で、「In My Life」のメロディに胸を締め付けられことをよく覚えています。

林:なるほど。機械好きなのはお父さんの遺伝ですか。

信彦:それから音楽を選曲することにはまってしまい小学校では放送部に入って昼休みの時間に「In My Life」をよく流してました。

林:小学生の時にDJ体験! 初めて買ったCDは?

信彦:はじめて自分で買ったシングルCDは確かチャゲ&飛鳥の「Yah Yah Yah」だったかと思いますが、こっそり学校に持って行って屋上でCDの交換をするのが友人たちの間で流行っていて、その時にちょうど朝ドラの主題歌だったドリカムの「晴れたらいいね」と交換してもらいそっちをずっと聴いていました。

林:チャゲ&飛鳥、ドリカム、正しいですねえ。中学になってはどうでしょうか?

信彦:中学になってからはほとんどビートルズしか聴いていなくて、親のジャケットと革靴をはいて、エレキギターを始めるのですが指が短いことを理由にすぐにやめてしまい、実際は弾き方が悪いだけなんですが...。歌詞だけでも覚えようと友人とカラオケに行ってもビートルズを歌い、いつも盛り上がっている場面を壊してましたね(笑)

林:(笑)

信彦:高校に入ると「UKが好きなんやったら家に来いよ」と友人に薦めてもらったのがOasisでちょうどブリットポップ全盛期にあたり、その友人の家ではケーブルテレビでスペスシャワーTVが観れたので夢中になって観ていました。それからBlurやOcean Colour Scene、Suede、The Charlatansなど良く聴いていました。

林:正に王道ですね。

信彦:インスト音楽との出会いは、親のCD棚にGeorge WinstonのAutumnを見つけてピアノの聡明な美しさに胸を打たれ、George WinstonはFM局にリクエスト曲としてよくFAXしていた思い出があります。ちょうど同時期に弟がドラムを始めたので、バンドがリハーサルができる場所をと思い、実家の養殖場の小屋の一室に防音室を作りました。防音室と言えるほどでもなかったのですが、お金がないなりに材料を集めて空間を作ることは楽しかったですね。しかしながら、数年後に養殖場と併設したレストア工場が原因不明の火事に遭って、楽器も防音室も全て燃えてしまい意気消沈...、以降もっぱらライヴを観る側になりました。

林:スタジオを自作! なんでも作っちゃうんですね。そして火事ですか... 真理子さんはどうでしたか?

真理子:中学の時友達と一緒に始めて行ったライヴがTHE BLUE HEARTSでした。学校に備え付けの電話からチケット予約開始時間をねらってドキドキしながら予約したのを今思い出しました。かなり心酔して思春期真っ只中の初恋とも記憶がかぶります。失恋に終りましたけど初恋はそれでよかったんですよね、きっと。同じ部屋だった年子の姉がBOØWYの氷室京介ファンで必然的に耳にして、5歳離れた兄の部屋からは洋楽の女性ヴォーカルがよく聴こえていました。

林:初ライブがブルーハーツで、お姉さんがボウイ好きで、お兄さんが洋楽ファン。本当に正しい中学生です。そしてお二人のその後は?

信彦:空間を作ることに興味が湧き始め、少し音楽から離れてインテリアと家具を勉強し、実家の影響でカーデザイナーを目指し神戸芸術工科大学のプロダクトデザイン科に進むのですが、自分の技量の無さに挫折してしまい中退。本当の自分は何がしたいのだろうと回想していると、小さいころ寝つけなかった僕を祖父が深夜に連れ出してくれて喫茶店に連れ出してくれたことを思い出します。憧れていたのは静かにジャズが流れる空間で一杯ずつ珈琲を淹れるマスターだと自身に言い聞かせて喫茶店を巡り、飲食店を転々とアルバイトする日々でした。そしてその頃、真理子と出会います。

林:おお、運命が転がり始めましたね。真理子さんは?

真理子:短大の住環境学部に進学し、漠然とインテリアに興味があったので将来は住居系の仕事に就けたらと考えていました。学部の中で家庭科の教員免許を取るための授業がいくつかあり、いちおうと思い栄養調理系と服飾系の講義と実習もサブ的に受けていて、内向的に没頭して制作することが性に合っていると感じました。聴いていた音楽としては90年前後の癒し系へとシフトしていき、Des'ree、The Cardigans、Savage Garden、Enya、とポップスとバラード系を聴いてました。学校帰りにタワーレコードに立ち寄ってPOPを読んで試聴やジャケ買いだったり、友達やバイト先の年上の方に教えてもらったりです、いたって普通ですね...、すみません(笑)。

林:いえいえ。お店を始める上で「普通の感覚」って大切だと思います。

真理子:卒業後は、某メーカーのショールームに就職しシステムキッチンのプラン・提案から、場合によっては現場打ち合わせ、引き渡しまで関わらせてもらいました。OL生活は社交的で忙しく充実していたのですが、料理歴が少ない立場で使い勝手など提案するということに違和感を持ち始めて、面白さはこれからというのに4年ほどで退職し、調理ができる職場を探しました。飲食店への転職を親には心配されましたが、自分らしい何かを作りストレートに表現する生活がしたかったんでしょうね。

林:お二人ともインテリアや箱作りの世界から飲食業界へと入ったんですね。そしてお二人のその後が気になりますが。

真理子:同じ飲食店の職場仲間でしたが、当時一人暮らしをしていたわたしの愛車が、夜間車上荒らしに遭い修理にお願いしたのが信彦の父のレストア工場でした。そこで修理のためのやり取りで初めて姫路・的形へ訪れました。かれこれ13年半ほど前のことです。潮の香り漂う小さな港町で、小山に囲まれ空気が澄み、聞けばかつては塩田が広がる塩作りの名所だったそうです。それから何日たっても的形の青い風景とそこで生き生きと働く姿が忘れられませんでした。

信彦:そうだ、当時まだ年上の先輩のような間柄だったのですが電話がかかってきてすぐに向かいました。その時自分にできることは修理しかないと思って、それ以降メインテナンスも担当し、今でもその車は乗り続けています。その事件があってからというもの真理子とよく話をするようになり、互いにこれから先やりたい事っていうのが、「いつかは自分の店を開きたい」という事だったのです。そして一緒にカフェをしようと思い立ってからというもの、話し合う時間を多くするため、半年後に入籍しました。生まれ育った地で夫婦でカフェを営むことを理想としていたのですが、まだ当時20歳ほどの僕は貯金がなく、実家の一室を借りて二人で生活し、アルバイトを掛け持ちして、材料を購入しては約1年半かけてコンテナを改造し、家族や友人と自分たちの手で店を作り上げていきました。真理子には苦労をかけましたね。

林:車の修理からの関係ですか。「困ったときに助ける→恋愛」というこれまた王道ですね。結婚やお店の場所とかで色々と考えることはありましたか?

真理子:結婚...これまた親に反対されましたが(笑)、今の場所での季節の風景や食材からインスピレーションを受けて、食の流行や情報に流されずにやっていきたかったんですね。今では温かく見守ってくれているわけですけど、最初の5年はこの場所での営業に引け目を感じながら、ふたりでイタリアへ行き現地のカフェ巡りも経て何がいいのか模索の日々でしたね(笑)。これまで抱いていた憧れの存在の方々と出逢えた7年目あたりからでしょうか...。今のように小さいながらも自家焙煎コーヒーと料理やスイーツに、自家採取酵母パン作りと独学ですが広がっていき、自然と好きな味がつながっていく感じになっていきました。

林:なるほど。

真理子:街なかにあるカフェと違って、お客さまはハシゴしづらいのでトータルで楽しめるメニュー構成にもしたくて、わたしたちふたりが分担して作るテイストがひとつのハンモックらしさになればと、ケーキ屋、珈琲屋という専門店のイメージではなくケーキに合う珈琲であったり、ワインと料理、食後の珈琲だったりですね。BGMも含めて窓越しの風景にも季節を感じたり、モノではなくコトを提供するってことでしょうか。まだその理想を追いかけている最中ですけどね。聴く音楽に対しても感覚的に同じ延長線上にありますが、学生時代と変わったのは同じような感覚の人との出会いの数で、信頼する方の選曲や情報を教えてもらったりすることでの影響も大きいですね。

信彦:そうだね。2010年に吉本宏さんに教えてもらったアルゼンチン音楽家カルロス・アギーレをはじめとする音楽の影響でアルゼンチン料理にも興味が湧いて、現地にも二度旅し、自分たちのヴィジョンの広がりを感じました。いつも出会いから日々探求することの大切さを学んでいるような気がします。

林:東京とか大阪とかをあまり意識しないで、直接、イタリアやアルゼンチンに行ってしまう感じがお二人の感性を瑞々しくしているような気がします。ところでみんなに聞いているのですが、これからの音楽はどうなるとお考えでしょうか。

真理子:こんな自分が言うのもおこがましい気もするんですが...、。いま音楽家もリスナーも媒体となり発信できる時代ですので音楽哲学を持った人たちとそのスピリットに共感するコミュニティが、人と音楽を繋げて動かしていくと思います。どんな職業や立場(音楽業界の方であってもそうでない方)であっても、音楽に対する個々の熱意が散らばり、小さくても誰かがその熱意を感じとって混沌とした次代だからこそ純粋な作用が起きることもあると思います。そんな中でシンパシーを感じる人と繋がっていると自分に合った音楽との関わりも出来ますよね。音楽へ求めるものや目的が多様化していますし、たとえば圧縮音源の配信やダウンロードで満足する人もいれば、きめ細かな音のハイレゾ音源を求めたり、一方でアナログ音源で新録を限定枚数リリースというのも個人的には興味あったりします。

林:アナログは今すごくのびてますよね。

真理子:CDにしてもパッケージやライナーノーツを通じて作品の理解を深める愛好家や、また別の意味で時々目と手に触れることによって、なにか音楽が、共に歩む人生の友のように心に寄り添って大切なことを諭してくれるように思うんです。たとえ聴くタイミングがなくても。たとえば、民芸や骨董のように作り手の精神や魂が表に現れている佳い作品を収集する方もいるように、音楽も少数派であるかもしれないけれどそういった作品を求めたり、そのクオリティに気付く人は気付いて裸の耳で感じて買いたくなるのは自然な欲求ですよね。ふとした瞬間に好みの音楽を買える場所や、その内容の感想を分かち合う場所が小さくとも街に残ってほしいですね。人と音楽が繋がるにはフィットした情報や体験、ライフスタイルを通してのセレクトなど、人と空間が繋がって音楽に安心感と豊かさがプラスされるという、ある意味、販売者もリスナーも共に作品を育む感覚でしょうか。そんな余地が人を動かすような気がします。

林:なるほど。

信彦:小さなカフェからの視点になるのですが、CDを店頭で販売していて感じるのは、純粋な心で聴く音楽ファンは増えていくんじゃないかなとも思っています。以前ハンモックカフェでCDコンサートを開催したことがあったのですが、その時に高校生の男の子が来てくれて、「前に買ったアルゼンチン音楽よかった!」とお薦めコンピレーションを喜んでくれたり、あるランチタイムに来て下さった母娘では、お母さんはおそらく70歳くらいだったかと思いますが、「今かかっているピアノの曲は販売していますか?」と尋ねられ娘さんからは「お母さんがCDを買いたいと言ったのは初めてなんです」とおっしゃられました。

林:良いお話ですね。

信彦:地方にいると購入するきっかけがないだけで、カフェや美容院などある程度時間を過ごせる空間で素敵な音楽がかかっていると持って帰りたくなるのだと思います。そういったCDショップに行かなくても買えるような場所が増えれば音楽ソフトの行方も変わってくるのではないでしょうか。音楽配信として高音質のハイレゾは近い将来もっと手軽に聴かれるようになりひとつの基準になるでしょうし音楽ソフトが無くなる可能性もあるかもしれませんが、求める方々がいる限り小ロットでも形として作り続けることが重要なのではないかなと思っています。
パッケージを手にした時の触感やその時の心境、記憶を手繰り寄せてくれるまさに"アルバム"なのですから。カルロス・アギーレさんの言葉なのですが「パッケージはとても大切で音楽が住む家なんだ。」とおっしゃっていたことが今も胸に残っています。それからパッケージ音楽として価値もあらためて考えるようになり、ハンモックレーベルとしての最初の作品は視点を少し変えた形で飾れるように自立するパッケージにもなっています。

林:カルロス・アギーレの「音楽が住む家」って良い言葉ですね。さて、ハンモックレーベルの話が出てきたところで、レーベルについてのお話をお願いできますか。

信彦:音楽は数を持っているよりも一つの音楽にどれだけの想いが詰まっているかが大切だと感じています。今リリースさせていただいた音楽を継続して紹介・販売し、いかに裾野を広げて行けるかを重きを置いていきたいです。レーベルのコンセプトの一つとして何かを始めようと志している方の糧になるような、クリエイティヴな気持ちになれるよう願いも込めて制作しています。聴いた人たちの心のライブラリーにアーカイヴされていくような作品をリリースできればと思っています。

真理子:カフェの営業日は、12時間ほどずっと音楽をかけて聴きながら何かしています。わたしの場合はWeb更新やメールなどもありますがほとんど厨房仕事ですので、BGM用のCD/LP選盤は信彦が大抵してくれてブラインドで音楽が耳に入ってき、仕事の手が止まるほど感動してしまったり、逆にBGMとして違和感を持つこともあったり、その都度互いの好きな音楽についてよく話します。それが飲食の目的で来られたお客さんに与える影響だったり、CDとして販売できるのならその良さをどうやったらお伝えできるかな、とか。カフェがレーベルを始める意味は、そんなリスナー感覚を持ちながら、音楽への造詣が深い方にも聴いて頂けるような制作をしていくことだと思っています。音楽家どうしがインスピレーションを受けて新しい音楽が生まれたり、そんな音楽の出逢いや誕生に関われたら、と考えています。生身の人間の生きた音楽を感じとっていただいたく機会を企画するのも意義あることですし、ライヴ会場では人や環境の相互作用によって奇跡的なエネルギーが湧き出たり、それがよきスパイラルとなっていくことがいま思う目標です。ライヴに限らず、リリースする作品に対してもそうですね。

林:お二人の気持ち、より多くの方に届くと良いですね。それでは選曲の方に移りましょうか。まずテーマですが。

お二人:はい。テーマは「13年間のカフェでの人と音楽の出逢いがもたらしてくれた曲」です。

林:出逢いですか、お二人らしいテーマですね。一曲目は?


1.Ennio Morricone - Metti Una Sera a Cena

信彦:2001年開業前にニューヨークを旅し、小さなレコードショップでCDやレコードを買ってきたのですが、その中の1枚であるエンニオ・モリコーネのイタリアン・サントラ「ある夕食のテーブル」。それからこの曲のカヴァーを数種類集めるようになって、特にNora Orlandiが歌うカヴァーが一番のお気に入り。

林:うわ、良い曲ですねえ。一曲をキーワードにしてカヴァーしているアルバムを集めるのって楽しいですよね。


2.ALDEMARO ROMERO Y SU ONDA NUEVA - ESE MAR ES MIO

信彦:2003年あたり、店での音楽イベントやクラブでラウンジDJをしていました。音楽の世界旅行をテーマにしたアナログオンリーのイベント「HUMMOCK Trip」を開催し、笑顔あふれるシーンの曲。

林:この辺りがお得意なんですね。音楽の世界旅行、信彦さんらしい世界観ですね。次が気になって来ました。


3.Armando Trovajoli - Dramma delle Gelosia

信彦:イタリア音楽繋がりで、吉本宏さんと出会い、吉本さんがDJイベントで選曲されていたこの曲。音楽の多幸感を浴びました。色褪せない名曲です。2005年のことです。

林:こういうロマンティックなアレンジってイタリア人ならではですよね。吉本さんの名前が出て来ましたね。次は誰が出てくるのでしょうか。


4. 高橋ピエール「タイトルのない曲」

信彦:2005年3周年として初めて開催したライヴのアーティスト。ギタリスト高橋ピエールさんを招待しました。当日のライヴでは、アルマンド・トロヴァヨーリの「女性上位時代」や、カエターノ・ヴェローゾの「コラソン・ヴァガボンド」など、ちょうど霧雨が降って幻想的な夜になったことを覚えています。

林:お、高橋さんですか。独特のオリジナルな世界を持った人ですよね。素敵な演奏です。さて次は?


5.Pat Metheny Group - "San Lorenzo" (1977)

信彦:音楽好きのお客さんからの「これ、好きだと思いますよ」とお薦めされた曲。これを機にインスト音楽に深く興味が湧きだし、独特の浮遊感が目の前の情景と重なり耳を傾けていました。2006年あたりのこと。

林:お客さまに音楽をすすめられて「ぴったり」だった時ってすごく嬉しいですよね。これすすめるお客さまがいるハンモックさんも素敵ですね。


6.Carlos "Negro" Aguirre, Interpreta 'Pasarero' en el acto por los 40 años de la UNER

真理子:2010年、現代アルゼンチン音楽に傾倒するきっかけになった1曲。「過ぎゆくもの」という意味のタイトルPasarero。「川は流れていくのもので、人々の苦悩も過ぎゆき、希望をのせる理想的な乗り物」という歌詞から感銘を受け、以後アルゼンチンへと足を運ぶことにもなりました。

林:お、こんな映像があるんですね。良い曲ですよねえ。次はどうでしょうか。


7.中島ノブユキ 『メランコリア』

信彦:2010年、中島ノブユキさんのピアノコンサートのお話をいただき、当時ピアノがなかったのですが物理的な理由でお断りしたくなかったので探し求めた末、ピアノを購入するというきっかけになりました。以降、国内外の素晴らしいピアニストに弾いて頂いています。

林:え、中島さんのためにピアノ買ったんですか。すごいですね... 


8.Guillermo Rizzotto / Y se escucha el rio

信彦:この映像は彼に会いに行った旅でのライヴ会場にてデジタルカメラで撮影したものです。2012年アルゼンチン・ロサリオでの感動の初対面。

林:え、これご自信が撮影したんですか。音がすごく綺麗に録れてますね。演奏も美しいです。ため息ですね。


9.Luz de Agua rosa y dorada

真理子:2012年アルゼンチンの旅にてギジェルモ・リソットと会った数日後に訪れたパラナーにて奇跡的にメンバー3人が集まった場に居合わせました。「本国内でも演奏する機会が少なく、ジャンルに属さない彼らの音楽は知る人ぞ知る存在だ。日本で演奏するべきだ。」と、その場に招待してくれたキケ・シネシとカルロス・アギーレが語ってくれました。日本での生演奏をいつか観てみたいです。

林:日本のアルゼンチン音楽ファンのテーマ曲みたいな存在の曲ですよね。映像が美しいですね。アルゼンチンってこんな感じなんですね。さて最後の曲になりましたが。


10.Kazuma Fujimoto / Shikou Ito "Wavenir"

真理子:最後に、ハンモックレーベルからの紹介をさせてくださいね。これまでの出逢いや感動から、胸が熱くなった音楽に対して出来ることは何か..。リスナー感覚でカフェを営みながら、2014年9月レーベル始動した第一弾作品。ギタリスト藤本一馬とピアニスト伊藤志宏のデュオアルバム。作曲家でもあるふたりが描く"音の対話"に心の想い重なります。

林:「ふたりが描く"音の対話"に心の想い重なります」という言葉が全てを表しているような気がします。たくさんの人に届くと良いですね。


中村ご夫妻、お忙しいところどうもありがとうございました。みなさんも姫路に行かれたときには是非お立ち寄り下さい。そしてCDも是非"買って"下さいね。


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さて、今年ももうあとわずかになりましたね。今年はどんな音楽に出会えましたか? 
来年も良い音楽に出会えると良いですね。良いお年をお迎え下さい。それではまたこちらのお店でお待ちしております。

bar bossa 林伸次


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林 伸次
1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

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●東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
●TEL/03-5458-4185
●営業時間/月~土
12:00~15:00 lunch time
18:00~24:00 bar time
●定休日/日、祝
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bar bossa vol.33 - JJazz.Net blog

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vol.33 - お客様:稲葉昌太さん(インパートメント)
「節目の10曲」



いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
今回は今の東京を代表するレコード会社インパートメントの有名ディレクター稲葉昌太さんをゲストに迎えました。

林(以下H)「こんばんは。お飲物はどういたしましょうか」

稲葉(以下I)「では最初は軽めの赤で、オススメがあればそれをください。」


H「稲葉さんは確かピノ・ノワールがお好きですよね。では、ブルゴーニュ・ルージュにしますね。」

I「いただきます。」

H「さてさて、早速ですが、小さい頃のお話を教えていただけますか?」

I「はい。僕は東京の西端、青梅というところで育ちました。両親はどちらも教師でしたが、何かを押しつけられたり、教育熱が高いわけではなかったので、塾や習い事に通うということもなかったですね。となると下校後は時間がたくさんあるので、自然と本や音楽に興味が向いていったような気がします。初めて買ったレコードは、当時ヒットしていたアルフィーの『星空のディスタンス』のシングル盤だったと思います。」

H「え?! アルフィー?!」

I「ええ。それをきっかけにアルフィーのファンになり、小5から中1くらいまでの間に彼らのアルバムを全て買い揃えたり、夏の野外コンサートに行ったりしてました。ステレオセットが居間に置いてありましたので、買ってきたレコードをステレオの前に座って聴くのは楽しかったですね。」

H「アルフィーですか。意外ですね...」

I「小5の時に、父親が同僚の引っ越しを手伝うというのでついて行った時に、捨てようとしていたアコギを貰いました。そこから一気にギターにはまりまして、アルフィーのソングブックや『明星』という雑誌についていた『ヤンソン』を教科書に、見よう見まねで演奏を覚えていきました。アルフィーの高見沢が僕の最初のギター・ヒーローです(笑)。」

H「明星とかヤンソンって僕より上の世代が中高生の時にはまるものですが、そういう意味ではマセてますね。」

I「気づいたら、中学入学時で立派な文系男子になっていました(笑)。音楽系の部活はブラスバンドしかなく、仕方なく入部しましたが部室代わりの音楽室ではギターばかり弾いてました。念願のエレキギターを買ってもらって、初めてバンドらしきものを結成したのは中3だったかな。その頃には完全に洋楽志向になっていて、英米のハードロックを中心にコピーしてましたね。練習すればするほどギターが上達するのが楽しくて、時間のある限り、それこそトイレでもギターを弾いてました。」

H「うわー、典型的なギター・キッズですね。高校生になってからはどうなんでしょうか」

I「明治学院東村山高校という私大付属の男子校に進学し、軽音楽部に入りました。エレキギターを学校に持って行って、昼休みに自分の席で弾いていると、他のクラスの『ギターの巧いヤツ』が順番に教室にやってきて僕のテクニックをチェックして、『うわ、やるな...』みたいな表情をして帰って行くわけですよ。それで調子に乗りまして(笑)、大学受験の心配がないのをいいことに、ギター道を邁進することになりました。『こういうプレイがしたい』『こういう音が出したい』と思ったら自分の部屋で練習したり機材を試したりするような、完全なオタクでした。」

H「その頃から今の性格がかいま見えますね(笑)。」

I「同じ軽音楽部の連中はボウイのコピーバンドをやったりして、ライブで女の子にキャーキャー言われていましたが、僕にとっては女の子と会話をすることすらまるで別世界の話で。バンドを組んでも、同級生の演奏がヘタに感じて、ちょっとでもミスをするとすぐに演奏を止めてやり直しさせたりする、本当に暗くて嫌なヤツでしたね(笑)。」

H「音楽雑誌はチェックしましたか?」

I「好きな雑誌は、『ミュージック・ライフ』に始まり、その後『BURRN!』になり、内向的な文系男子度が頂点に達した高3の頃には『ロッキン・オン』に。ギター・ヒーローはジミー・ペイジ(レッド・ツェッペリン)やスラッシュ(ガンス・アンド・ローゼズ)からジョニー・マー(ザ・スミス)やジョン・スクワイア(ストーン・ローゼス)になりました。」

H「これを読んでる人で『俺と同じだ!』って手を挙げている人、たくさんいそうですね(笑)」

I「大学に入ると、初めて彼女ができ、同じ音楽が好きな友達ができ、色んな遊びを覚えて...と、だんだんと明るい性格になっていきました。完全に"大学デビュー"です(笑)。『ロッキン・オン』経由でマンチェスター・ムーヴメントに心酔しクラブ・ミュージックを意識し始めて、93年、青山の骨董通りにオープンしたクラブ『マニアック・ラブ』に衝撃を受け、テクノ~ハウスの12インチを買い漁るようになり、愛読紙は『ロッキン・オン』から『リミックス』になりました。」

H「なるほど。」

I「その後、同じ骨董通りにあった『ブルー』にも通いましたね。特に月曜日だったかな、当時U.F.O.の松浦俊夫さんがラテン~ブラジルものを回す日があったのですが、よく行ってました。僕のブラジル音楽との出会いは松浦さんやジャイルス・ピーターソンなどDJ経由で、当時の王道パターンでした。」

H「確かにあの頃の東京のど真ん中にいますね。」

I「自分でもDJの真似事を始めまして、友達のパーティーで回したり、シンセやサンプラーでトラックを作ったりしているうちに大学卒業となり、当時バイトしていた楽器屋でそのまま契約社員として働き始めました。たぶん、この頃がもっとも親に心配をかけた時期だったと思います...。」

H「音楽活動は続けられたんですか?」

I「音楽活動としては、楽器屋時代からインパートメントに入って2~3年目あたりまでにいつくかの作品/バンドに関わりました。360°レコーズという日本のレーベルがあったのですが、そこからリリースされたアルゼンチンのギタリスト、フェルナンド・カブサッキへのトリビュート・アルバムに、現在も活躍するミュージシャンである杉本佳一君とのコンビで1曲参加しました。」

H「おお!」

I「あと、当時人気のあったトータス/ジョン・マッケンタイアなどシカゴ音響派に影響を受けたとあるバンドのギタリストでして、あるレコード会社からアルバムのリリースが決まり、その制作費としてけっこうな金額を貰いました。結局、お金は使い果たしたけどアルバムは完成せず、あげくバンドも解散という、担当さんには本当に申し訳ないことをしました。同じことを今の自分がやられたらと思うと寒気がします。」

H「(笑)音楽業界で働きたい人も読んでいるので、インパートメントに入ったきっかけも教えていただけますか?」

I「音楽業界で働くためのハウツーとしては役立たないと思うのですが...、大卒後、バイトのまま居残ったように働き始めた楽器屋では、高校生に説教しながら高価なギターを買わせたり、新しい機材が出るとすぐに仕入れてチェックしたりと、まあまあ楽しく働いていまして、特に不満もなかったんです。27歳の時に、大学時代からの音楽仲間が働いていたインディーズのレコード会社が募集をかけるので応募してみないかと誘われたのが、インパートメントとの出会いでした。応募条件が、『ブラジル音楽に詳しい』と『英語ができる』というもので、『お前に合ってるじゃないか』ということでやけに強く入社試験を受けるように説得されまして。」

H「そんな理由で...」

I「レコード会社で働きたいという強い思いもありませんでしたが、その頃、『将来性がない』という理由で付き合っていた彼女に2人連続で振られていて、何かを変えたいという思いで採用試験を受けたような(笑)。結果、その友人の根回しもあったのかもしれませんが(笑)、インパートメントで働くことになり今年で15年目を迎えます。」

H「あ、女性問題、意外と大きいですよね。」

I「僕は運転免許をとった動機も女性ですし(笑)、大きいですよね。で、インパートメント入社当初はレーベルのディレクター業務のアシスタントと営業をしていたのですが、いつのまにかCD制作そのものを振られるようになり、レーベルを1つ任されていました。ウチは、アーティスト/作品を見つけ、契約交渉をし、契約がまとまればジャケットデザインなどパッケージ全てをディレクションし、プロモーション資料を作成し、店舗からオーダーを取り、発売日にはCDを梱包して全店に出荷する...と全てを自分達の手で行います。なので数字が悪いと誰のせいにもできません(笑)。ただ、リリース作品のセレクトやレーベルのコンセプトなどは担当に任されているので、自由度は高いです。」

H「やりがいがありそうですね。」

I「毎回胃が痛いです(笑)。僕が今の仕事を続けられているのは、とにかく出会いに恵まれたということに尽きます。僕のレーベルからCDを出したいと言ってくれるアーティストや、『こういうことを一緒にやろう』とか『こういうことをやりたいので手伝ってくれませんか?』と誘って下さった方々がいなかったら、僕はどうなっていたか...。そもそもインパートメント入社のきっかけからして能動的なものではありませんしね(笑)。」

H「出会いを中心に仕事を進めるって稲葉さんならではのスタイルですよね。」

I「いわゆる業界人の仕事のやり方には馴染めず、僕はこのスタイルしかないんですよね。例えば、ここ数年の僕の仕事の出発点であるカルロス・アギーレとの出会いも、サバービア/カフェ・アプレミディの橋本徹さんが僕に『アプレミディ・レコーズ』というレーベルをやりませんか、と声をかけて下さったことがきっかけなんです。アプレミディ・レコーズから、橋本さんが選曲した『素晴らしきメランコリーのアルゼンチン』というコンピをリリースし、橋本さんの盟友・吉本宏さんと知り合い、吉本さんが中心となってbar buenos airesという選曲会が始まり、遂にはアギーレさんの来日の実現に至る中で『クワイエット』『静かなる音楽』というムーヴメントが生まれました。あの一連の出来事の当事者になれたことが、今の自分にとって本当に大きな財産ですね。アギーレさんの『音楽は人と人とをつなげるものだ』という言葉は僕の座右の銘です。そういえば、アギーレさんの初来日ツアーの打ち上げはボッサさんでやらせて頂きましたね。あの夜は夢のように楽しかったです。」

H「こちらこそ、歴史的瞬間に立ち会えて光栄でした。さて、これからの音楽業界はどうなるとお考えでしょうか。」

I「これから音楽業界がどうなるか、正直言ってよくわかりません。ただ、いわゆる音楽業界というのは、レコードやCDなど『音楽を録音した媒体』を売り、購入した人がそれを再生して楽しむという技術が広まり、音楽が大きなお金を産むようになって以降の存在です。それは、音楽を娯楽として人々が楽しんできた長い歴史の中の、ほんの一時期に大きく発展したものの、あっけなく消えてゆく存在のような気がします。...などと遠い目をして話してますが、僕はこれで家族を養っているわけで(笑)、えーと、それなりに収入があるうちは自分のやり方で続けて行きたい、と願っています。すみません...、参考になるようなことが言えなくて...。」

H「いえいえ。今日のインタビューを聞く限り、その瞬間の出会いで全て人生を決めてきた、ある意味、稲葉さんらしいご意見です。これからの目標なんかを教えて下さい。」

I「僕にはプロデューサー的な才能はないと思っています。お互いに通じ合うものを感じたりして一緒に仕事をやらせて貰うことになったら、それが形になるように、よりよい物になるように、丁寧に実務を進めることが僕の仕事だと思っています。その結果、我々が紹介する音楽に共感して下さる人が少しづつ増えて、また新たな仕事や出会いへと続いていけば嬉しいです。個人的には、またギターをちゃんと弾き直して、ギターの美しい音色を幾重にもレイヤーした物凄く内省的な多重録音アルバムを1枚作ってみたいなあ、とぼんやり思ってますが、子育てが一段落ついてからになりそうです。」

H「演奏も考えてるんですね。期待しています! それでは選曲に移りましょうか。テーマは何でしょうか?」

I「はい。『節目の10曲』です。音楽を聴き始めて30年余、音楽が仕事になって15年、今回このインタビューで初めて自分の聴いてきた音楽を年代順に振り返りました。」

H「稲葉さんの節目の10曲、楽しみですね。では1曲目は?」


1.Judas Priest / The Sentinel

I「冒頭でいきなり関係各位を困惑させていないか不安です。ギター少年期はハードロックやメタルをたくさん聴いてました。UKメタルはリアルタイムではありませんが、このアルバムにはハマりました。この曲はイントロ、リフ、メロ、アレンジの細部まで練られ、とにかく全てがカッコいい。15歳の僕は、このツイン・ギターによるソロの応酬に鳥肌を立てていました。」

H「稲葉さん、『とにかく全てがカッコいい』ですか。もちろん、このギター・ソロも完コピしてそうですね。もう次が気になってしょうがないです」


2.The Smiths / There Is A Light That Never Goes Out

I「高2あたりで自分を嫌いになる時期が来まして、それまで聴いていた音楽とは違うものを求めていたところに『ロッキン・オン』とザ・スミスが待っていました(笑)。ある時期の僕はモリッシーの歌詞のおかげで自己を肯定できていました。もちろんジョニー・マーのギターは演奏からサウンドまで熱心にコピーしていましたね。」

H「僕ももちろんロッキン・オンには人生を変えられました。そして僕の周りにもジョニー・マーもどきがたくさんいます。次はどうでしょうか?」


3.My Bloddy Valentine / Glider (Andrew Weatherall Mix)

I「内向的なギター少年が、マンチェスター・ムーヴメントをきっかけにダンスの快楽を知った、というところでしょうか。プライマル・スクリームの『スクリーマデリカ』など、アンディ・ウェザオールのこの時期の仕事はどれも本当に刺激的でした。」

H「マイブラは僕も聞きました。稲葉さん、僕よりもすごくお若いのに、やっぱりませてますね。こうなってくると次は?」


4. Frankie Knuckles / The Whistle Song

I「大学に入って間もない頃、下北沢のクラブ『ZOO』で初めてこの曲を聴いた時の幸福感を覚えています。初めて彼女に作ってあげた選曲テープの1曲目は、確かこの曲でした。僕の『大学デビュー』の幕開けを飾る曲ですね。」

H「この曲はホント、流行りましたよね。僕ももちろん大好きでした。次はどうでしょうか?」
※このインタビューはフランキー・ナックルズが亡くなる以前に行われました。ご冥福をお祈りいたします。


5.maurizio / Domina (Carl Craig's Mind Mix)

I「大学3年からキャンパスが品川になり、講義が終わると週2ペースくらいで渋谷に行き、シスコなどでハウス/テクノの12インチを買い込んでいました。このトラックは本当に大好きで、個人的にはカール・クレイグのベスト・ワークだと思っています。」

H「やっとイメージ通りの稲葉さんに近づいてきた感じがします(笑)。稲葉さん、基本的に『抑制された美』を音楽に求めるんですね。さて、次は?」


6.Cinema Novo / Caetano Veloso & Gilberto Gil

I「ジャイルス・ピーターソンとジョー・デイヴィスが選曲しトーキン・ラウドから発売された『BRAZILICA!』というコンピをきっかけに、青山のクラブ『ブルー』に通いだしたのが僕の南米、特にブラジル音楽愛の始まりです。最初はリズムの心地よさから入りましたが、カエターノ・ヴェローゾを聴いてポルトガル語の響きの美しさにも魅了されました。(YouTubeではフル・アルバムのリンクしかありませんでした。この2曲目です)」

H「稲葉さんの年齢ですとあのコンピからなんですね。もう本当に東京音楽街道ど真ん中を歩いていますね。さてこうなると次は?」


7.Tortoise / Djed

I「インパートメントに入社する前後の時期は、サンプラーやシーケンサーでトラックを作ってMo Waxにデモを送ったりしてました。返事は来ませんでしたが(笑)。当時渋谷ロフトの最上階がWAVE渋谷店で、塩尻さんというバイヤーさんが担当の音響系コーナーがあり、ミル・プラトーやメゴといった先鋭的なレーベルや、トータスを始めとしたシカゴ音響派に出会いました。これをきっかけに再びギターを弾くようになったのですが、前述したようにあまりうまく行かず、レコード会社のディレクターの仕事が忙しくなったせいもあり、自分の音楽活動は止めました。」

H「あ、そうか。順番としてはクラブでブラジルの後に音響系ですよね。確かにそうでした。稲葉さん、何度も言いますが東京音楽シーンの生き証人ですね。さて次は?」


8.Beto Caletti / Chegaste

I「僕が本当に今の仕事を続けていきたいと思うようになったのは、ベト・カレッティと仕事をするようになってからです。彼の作品の日本盤をリリースし、初めて自分で来日ツアーを企画し一緒に日本全国を回りました。彼との付き合いの中から、ミュージシャンとのパートナーシップの築き方を学んだと思います。紹介するのは彼の代表曲「シェガスチ(君は来た)」のライブ・バージョンで、これは初来日ツアーで鎌倉のカフェ・ヴィヴモン・ディモンシュさんで収録したもの。素晴らしいハーモニカを吹いているのはマツモニカさんです。」

H「うわ。ちょっと今、僕、目が潤んでます。なるほど。稲葉さんの人生、音楽と共にありますね。では次は?」


9.Carlos Aguirre / Los Tres Deseos De Siemple

I「カルロス・アギーレを音楽家として、人間として本当に尊敬しています。彼との友情がある限り、僕はこの仕事をやめないと思います。子供達が大きくなったら、いつか家族で彼の住むエントレ・リオス州のパラナーを訪れるのが夢です。その前に一人で行ってしまうかもしれませんが...。このライブは昨年、エントレ・リオス州が主催したイベントで収録されたようですが、キケ・シネシやアカ・セカ・トリオのフアン・キンテーロも参加してますね。」

H「是非、お子さま達と家族で行って下さい。南米の人たちって家族で行くとすごく歓迎してくれますよ。お子さま達にも、お金で買えないすごく良い経験になると思います。ちょっと関係ない話ですが、カルロス・アギーレの観客ってそうとう上流なんですね。では最後の曲ですが」


10.Tiganá Santana / Elizabeth Noon

I「最後は少し宣伝っぽくなってしまいますが...、ご勘弁下さい。チガナ・サンタナというブラジルのバイーア出身のシンガー・ソングライターで、現在は北欧でも活動しています。『アフロ・ブラジルの血が流れたニック・ドレイク』とでも表現したくなる、まるで祈りのような内省的な響きに、アフロ・ブラジル的な滋味深さが宿った希有な音楽で、ご覧の通り、普通のガット・ギターから一番高音のE弦を外した5弦で演奏しています。彼のアルバム『ジ・インヴェンション・オブ・カラー』を4月27日にアプレミディ・レコーズからリリースします。こういった地味な音楽は売れない世の中ですが、ひとりでも多くの方に届けたい作品です。」

H「もちろん宣伝、大歓迎です。ああ、でもこういう音楽はとりあえず聞いてもらって存在を知ってもらってという地道な宣伝が必要なんですよね。素敵な音楽ですね。」

稲葉さん、今回はお忙しいところ、どうもありがとうございました。稲葉さんの音楽人生が知れて素敵な時間でした。

みなさんも稲葉さんが携わっている音楽、是非、チェックしてみてください。

●インパートメント HP→ http://www.inpartmaint.com/

●稲葉昌太さんtwitter→ https://twitter.com/ShotaInaba



GWですね。この記事をご実家や旅行先で見ている方も多いのではないでしょうか。
また久しぶりにCDを買ってみて下さい。稲葉さんのような人たちが情熱をこめて、みなさんに届けようと日々、努力しています。

それではまた、こちらのお店でお待ちしております。

bar bossa 林伸次


【バーのマスターはなぜネクタイをしているのか? 僕が渋谷でワインバーを続けられた理由】
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bar bossa information
林 伸次
1969年徳島生まれ。
レコファン(中古レコード店)、バッカーナ&サバス東京(ブラジリアン・レストラン)、
フェアグランド(ショット・バー)を経た後、1997年渋谷にBAR BOSSAをオープンする。
2001年ネット上でBOSSA RECRDSをオープン。
著書に『ボサノヴァ(アノニマスタジオ)』。
選曲CD、CDライナー執筆多数。
連載『カフェ&レストラン(旭屋出版)』。

bar bossa
bar bossa
●東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
●TEL/03-5458-4185
●営業時間/月~土
12:00~15:00 lunch time
18:00~24:00 bar time
●定休日/日、祝
お店の情報はこちら
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Quiet Dawn

「クワイエット」・「静かなる音楽」というキーワードで語られている音楽たち。
JJazz.Netでは、番組「sense of "Quiet"」で1年ほど前から皆さんにご紹介していますので、既にお馴染みかと思います。

そもそも、カルロス・アギーレやキケ・シネシを招いて行われたコンサートとしてスタートした「sense of "Quiet"」。その後、番組も始まり、CDシリーズ「quiet border」も立ち上がって、その名の如く静かに、ゆっくりとうねりを生み出しています。
そして、この夏の終わりに再び新しい波がやってきます。

作曲家・演奏家集団、「Quiet Dawn(クワイエット・ドーン)」の誕生です。

「a new group & new sounds from new Tokyo. 東京でいちばん出きたてのグループ、未完の街のコンポーザーズ・ユニオン。」というメッセージからは、オルタナティブなもう一つの眼差しを誕生させるという決意を感じずにいられません。

気になるメンバーは、流動的であることが前提だそうですが、藤本一馬(g)、林正樹(p)、沢田穣治(b)、田中徳崇(ds)といった既にそれぞれの活動で人気を博している面々。お披露目となる第一回目のセッションが早速開催されます。今回はスペシャルゲストも登場するそうです。なんと、来日ツアーを終えたばかりで、演奏した各地で大きな反響を呼んでいるアントニオ・ロウレイロ!彼もブラジルで一番期待を寄せられている作曲家・マルチ楽器奏者ですので、発生するケミストリーに期待は高まります!

楽曲と演奏の両方において評価の高いメンバーが、それぞれの曲を持ち寄ってのセッション。
この新しい動きの芽生え、新しい東京の「静かな夜明け」をぜひ目撃してください!

[TEXT:樋口亨]




"Quiet Dawn" Session #01

a new group & new sounds from new Tokyo.
東京でいちばん出きたてのグループ、未完の街のコンポーザーズ・ユニオン。
9月6日、セッション第一回目が始動。

<日時>
2013年9月6日(金)
開場 19:00 / 開演 20:00

<会場・予約>
山羊に、聞く?
渋谷区代官山町20-20モンシェリー代官山B1F(代官山駅 徒歩1分)
TEL: 03-6809-0584
http://yagiii.com/

※お電話、もしくはhp上の予約フォームよりお申込み下さい。
※予約のキャンセル・払い戻しはお断りしております。
※予定人数になり次第受付を終了いたします。
※座席数には限りがあります。立ち見となる可能性もありますがご了承ください。
※当日ご来場順の入場となります。また整理券発行の予定はありません。

<料金>
前売 3,500円 / 当日 4,000円(+1food, 1drink order)
全席自由

<出演>
藤本一馬 Kazuma Fujimoto - guitar
林正樹 Masaki Hayashi - piano
沢田穣治 Jyoji Sawada - contrabass
田中徳崇 Noritaka Tanaka - drums

アントニオ・ロウレイロ Antonio Loureiro - piano, vocal(スペシャルゲスト)

<詳細>
https://www.facebook.com/quietdawn.jp  
http://www.nrt.jp

藤本一馬
藤本一馬 Kazuma Fujimoto
ギタリスト、作曲家、サウンドクリエイター。1979年7月生まれ。
1998年にヴォーカルのナガシマトモコとorange pekoe を結成。現在までに6枚のオリジナルアルバムを発表。2010年より並行して、ギタリストとしてのソロ活動を開始。2011年に1stソロアルバム『SUN DANCE』を発表。岡部洋一(perc)、工藤精(bass)を迎えたギタートリオ編成で録音。日々の生活や自然からのインスピレーションをもとにした独創的なオリジナル曲と、ジャズ、ワールドミュージックのエッセンスを滲ませつつ、オープンチューニングなども使用した型破りな演奏で話題となる。2012年、2ndソロアルバム『Dialogues』を発表。現代アルゼンチン音楽の最高峰アーティストCarlos Aguirre(pf, vo)"、ブラジル・ミナスより、<クワイエット>ムーヴメントの発火点となったデュオRenato Motha & Patricia Lobato(vo)"、現代タンゴをはじめ様々な作品で活躍する北村聡(bandoneon)など、現在考えうる最高の
音楽家たちを迎えて紡いだアルバム。
http://kazumafujimoto.com


林正樹
林正樹 Masaki Hayashi
1978年東京生まれ。独学で音楽理論の勉強を中学時代より始める。その後、佐藤允彦、大徳俊幸、国府弘子らに師事し、ジャズピアノ、作編曲などを学ぶ。慶応義塾大学在学中の1997年12月に、伊藤多喜雄&TakioBand の南米ツアー(パラグアイ、チリ、アルゼンチン)に参加し、プロ活動をスタート。
現在は自作曲を中心に演奏するソロピアノでの活動や、自己のグループ「林正樹STEWMAHN」、田中信正とのピアノ連弾「のぶまさき」、生音でのアンサンブルにこだわった「間を奏でる」などの自己のプロジェクトの他に「菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール」「田中邦和&林正樹 Double Torus」「Salle Gaveau」「エリック宮城 EMBand」「Archaic」「クリプシドラ」など多数のユニットに在籍中。
長谷川きよし、古澤巌、小松亮太、中西俊博、伊藤君子、ROLLY、牧野竜太郎をはじめ、多方面のアーティストとも共演。温かみのある感性を持って、独自の情感豊かな音楽を生み出している。近年「Salle Gaveau」のヨーロッパツアー、田中信正とのピアノ連弾ユニットでパリ、トルコツアーを行うなど活動の場所を国外にも広げている。2008年「Flight for the 21st/ 林正樹ピアノソロ」、2011年「Crossmodal/ 林正樹STEWMAHN」、2013年3月には2nd ソロピアノCD「Teal」を発表。NHK「ハートネットTV」「ドキュメント20min」などのテーマ音楽も担当する。
http://www.c-a-s-net.co.jp/masaki/


沢田穣治
沢田穣治 Jyoji Sawada
音楽家、作編曲家、プロデューサー。
弦楽トリオChoroClub のベーシストでありながら、様々な楽器を愉しむ。その活動は幅広く、近年はブラジルの巨匠アントニオ・カルロス・ジョビンの作品集「Canta Jobim」、2011年の震災を受け止めて、音楽として昇華した「NØ NUKES JAZZ ORCHESTRA」を制作。中川瑞葉による日本初録音となるジョージ・クラム マクロコスモスⅡや、希代のギタリスト馬場孝喜のソロアルバム、ウクレレと歌のtamamix など、若手アーティストのプロデュースなども行う。
アルゼンチンやブラジルのミュージシャンからの信頼も厚く、ヘナート・モタ&パトリシア・ロバート、ジョアン・リラ、フェルナンド・カブサッキなどともセッションを重ねている。また、アートやカルチャー方面へのベクトルも強く、緊縛師有末剛とのユニットや、ヨシダダイキチと浅野梅若のエースたちとの秋田民謡ユニットなど、日本独特の文化を取り入れ発信している。沢田穣治のグルーヴは常に懐かしさと真新しさにあふれ、ゆりかごのように人を包み込む。
http://blogs.yahoo.co.jp/titialfan145/


田中徳崇
田中徳崇 Noritaka Tanaka
1977 年生 福岡出身 ドラマー。
ロレッタセコハンなどでバンド活動をはじめ、二十代をアメリカ、シカゴで過ごす。ジャズと現代音楽を学び、数多くのグループに参加。ジャズを中心としながらもジャンルの垣根を意識しない演奏活動を行い、なかでもTortoise などを始めとするシカゴ音響派世代との交流が深い。
2007年に帰国し、様々な即興演奏を行うとともに最近では高瀬アキ、日野皓正、井野信義、ケイ赤城、八木美知依、Bonnie 'Prince' Billy, Josephine Foster のグループなどに参加。


ANTONIO LOUREIRO Japan Tour 2013
アントニオ・ロウレイロ Antonio Loureiro
ブラジル・サンパウロ生まれ、現在27才。ミナス・ジェライス連邦大学にて作曲と鍵盤打楽器を学ぶ。2000年よりプロとしてのキャリアを開始、トニーニョ・オルタ、ヘナート・モタ&パトリシア・ロバートをはじめとした多数の作品やライブに参加、キャリアを重ねる。グループ「A Outra Cidade」「Ramo」のメンバーを経て、2010年に初のソロ・アルバム『Antonio Loureiro』を発表。この作品が日本でもミュージックマガジン誌「ベストアルバム2010」にて高橋健太郎氏(音楽評論家)に1位選出されるなど、話題となる。
2012年に2ndアルバム『ソー』(NRT/quiet border)を発表、<ソング>と<インストゥルメンタル>の境界を揺さぶるサウンドへとさらに進化を遂げ、ジェイムス・ブレイクやコーネリアスなどとも比較される最先端の音楽家として脱ジャンル的に注目される存在に。隣国アルゼンチンでの活動や主要アーテイストとの共演も活発化させており、ミナス=サンパウロ=アルゼンチンを核とした南米の器楽系ルネッサンスにおける中核的存在ともなりつつある。2013年秋にはUSツアーも予定している。
現代ブラジルでその将来をもっとも嘱望されるマルチ奏者、作曲家、シンガーソングライターである。

いつか訪れてみたい国、南米・アルゼンチン。
日本の裏側から届く繊細で心地よい音楽を通し、その土地にも心惹かれています。

世界中の音楽をご紹介している番組「AIRPORT」では、
「カルロス・アギーレ」「キケ・シネシ」「bar buenos aires」「sense of "Quiet" 」等、
アルゼンチンをキーワードに広がるミュージシャンや音楽を数多く取り上げてきましたが、
今回の「AIRPORT」(2013.8/21-9/18)では、夏の特別企画として
「Verano de Argentina(アルゼンチンの夏)」をテーマにお送りします。


選曲は「新しいアルゼンチン音楽」を紹介するディスクガイド、
『アルゼンチン音楽手帖』を今年6月に発売された、旅&音楽ライターの栗本斉さん。

酷暑の日本をエスケープして、風通しの良いアルゼンチンの音風景をお楽しみ下さい。

[Text:岡村誠樹]


【JJazz.Net AIRPORT特別企画 "Verano de Argentina(=アルゼンチンの夏)" 選曲:栗本斉】


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M1:「Entre A Terra E A Agua / Andres Beeuwsaert」

Cruces


Cruces ~交差する旅と映像の記憶~ / Andres Beeuwsaert

リリース:2012年12月12日
celeste
製品番号:CMYK6300

















M2:「Peces de luz / Carlos Aguirre」
Orillania


Orillania / Carlos Aguirre

リリース:2012年2月19日
Rip Curl Recordings / Inpartmaint inc.
製品番号:RCIP0171

















M3:「Tus Canciones / Lisandro Aristimuno」
39°


39° / Lisandro Aristimuno

リリース:2007年7月15日
BEANS RECORDS
製品番号:BNSCD738

















M4.「Pasarero / Aca Seca Trio」
AVENIDO


AVENIDO / Aca Seca Trio

リリース:2007年6月8日
オーマガトキ
製品番号:OMCX1169

















M5. 「Aguas Claras / Alejandro Franov」
Opsigno


Opsigno / Alejandro Franov

リリース:2013年7月17日
Nature Bliss
製品番号:NBCD043

















M6.「つばめ / Liliana Herrero」
Confesion Del Viento


Confesion Del Viento / Liliana Herrero

リリース:2005年5月25日
オーマガトキ
製品番号:OMCX1129

















M7:「Terruno (大地の恵み) / Quique Sinesi」
Cuentos De Un Pueblo Escondido


Cuentos De Un Pueblo Escondido / Quique Sinesi

リリース:2012年7月26日
Rip Curl Recordings / Inpartmaint inc.
製品番号:RCIP0174

















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栗本斉著『アルゼンチン音楽手帖』

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世界初!21世紀以降の「新しいアルゼンチン音楽」を紹介するディスクガイド。
フォルクローレ、ジャズから、タンゴ、音響派、エレクトロニカにいたるまで、
洗練されたセレクトで、ジャンルを超えたラインナップ約250枚を厳選。

◆コラム
「素晴らしきメランコリーのアルゼンチンをたずねて三千里」 橋本徹(SUBURBIA)
「大自然、街並み、そして人と食からこころ豊かになる情景の国」 中村真理子(HUMMOCK Cafe)

「私が選ぶアルゼンチン音楽ベスト3」
岩川光 勝井祐二 北村聡 Saigenji 鈴木亜紀 藤本一馬 伊藤亮介 江利川侑介
ケペル木村 鈴木惣一朗 鈴木多依子 DJShhhhh 成田佳洋 松山晋也 山本勇樹

「アルゼンチンのファッションと音楽のコラボレーション」竹本祐三子(H.P.France)


■タイトル:『アルゼンチン音楽手帖』
■アーティスト:栗本斉
■発売日:2013年6月7日
■出版社: DU BOOKS

amazon link


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【栗本斉 Kurimoto Hitoshi】(旅&音楽ライター / 選曲家)

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レコード会社勤務中の90年代初頭から、DJ,音楽ライターとして活動。2005年からラテンアメリカの音楽を求めて中南米を旅する。2年間で、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、チリ、ボリビア、ペルー、エクアドル、コロンビア、ベネズエラ、トリニダード・トバゴ、パナマ、メキシコ、キューバの、合計14カ国周遊。帰国後は、とくに魅了されたアルゼンチン音楽を中心に、ラテンやワールドミュージックについての執筆・選曲・CD企画、ラジオの旅番組の構成選曲、雑誌やウェブでの紀行文執筆、アルゼンチン文化に関する講演、ビルボードライブ東京&大阪のブッキングなど幅広く活動中。2013年2月より沖縄県糸満市在住。最新著書は『アルゼンチン音楽手帖』(DU BOOKS)。


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